アルジェリア人質事件の深層―暴力の連鎖に抗する「否テロ」の思想のために

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アルジェリア人質事件の深層―暴力の連鎖に抗する「否テロ」の思想のために

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  • サイズ B6判/ページ数 232p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794810229
  • NDC分類 316.4
  • Cコード C0036

出版社内容情報

二〇一三年一月一六日、北アフリカのアルジェリアで人質拘束事件が発生した。イスラーム武装勢力がアルジェリア南部の天然ガス施設と居住区を襲撃し、同施設で働く関係者を人質にとって立てこもった事件である。発生から数日後にはアルジェリア軍の介入によって武装集団は鎮圧されたが、その過程で日本人一〇名を含む四〇名の命が失われた。
 このような悲劇的事件を前にして、「反テロリズム」を主張するのは、あまりにも当然で、いまさら議論の余地はないと思われるかもしれない。しかし、単に「テロリズムは悪であり、徹底的に根絶すべきだ」という意見を声高に主張するだけでは、問題を理解することにも、再発を防ぐことにもならないであろう。それはむしろ、現実の問題に対する思考を停止させ、問題の根源を見極める努力を放棄することにつながるのではないか。
 本書では、こうした問題意識に基づき、アルジェリア人質事件の深層を多面的に探っていく。各章ではそれぞれ、「事件現場でなにが起きたのか」(第一章)、「事件の対応はいかなるものだったのか」(第二章)、「なぜアルジェリア政府は強硬策をとったのか」(第三章)、「テロリズムを生んだ社会的背景はなにか」(第四章)、「テロリズムの論理とはいかなるものか」(第五章)、「グローバル・テロリズムとはなにか」(第六章)、「テロリズムに抗するためになにをなすべきか」(第七章)を考える。特に第七章では、アルジェリア出身の作家アルベール・カミュの思想を援用しながら、この事件から学ぶべき教訓を考える。
 事件からすでに二年半が過ぎた。その後も「テロ」は頻発し、われわれは目まぐるしい日常のなかで凄惨な記憶を風化させがちである。しかし、「安全保障」の名のもとに「対テロ戦争」がなし崩しに正当化されている今日、事件の真相と根源的な要因(=深層)を見つめ直し、悲劇が二度と起きない未来を思い描くことには重要な意味があると信ずる。本書を通じて、あらゆる暴力に抗う「否テロリズム」の思想を提示できればと思う。(ももい・じろう)

【著者紹介】
1971年、神奈川県生まれ。中部大学国際関係学部講師。博士(国際関係学)。2008-11年まで在アルジェリア日本国大使館専門調査員。著書に『「バルバリア海賊」の終焉:ウィーン体制の光と影』(風媒社、2015年)ほか。

内容説明

蔓延する暴力主義との不断の闘争に向けて。事件の考察にカミュの問題作『反抗的人間』を重ねあわせ、「絶滅戦」を回避する抵抗の思想を立ち上げる。2013年1月の悲劇を解明する本邦初の書。

目次

1 事件の内実(現場でなにが起きたのか;情報をめぐって)
2 アルジェリアの歩み(暴力の連鎖;グローバル経済のなかで)
3 テロリズムを考える(テロリズムと暴力論;現代テロリズムの諸相;テロリズムに抗する思想)

著者等紹介

桃井治郎[モモイジロウ]
1971年、神奈川県生まれ。中部大学国際関係学部専任講師。筑波大学卒、中部大学大学院博士後期課程中退。博士(国際関係学)。中部高等学術研究所研究員、在アルジェリア日本国大使館専門調査員などを経て、現職。専攻は国際関係学、マグレブ地域研究、平和学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

飯田健雄

6
アルジェリアが非常に歴史的に政情不安であることは、理解できたが、私の知りたかったことは、どうして、テロリズムの危険のあるアルジェリアでプラント建設を日揮指導で行ってきたかの、海外進出の歴史的プロセスも知りたかった。2015/12/22

Tomohito Moriyama

0
恥ずかしながら、この事件のことをまったく覚えていませんでした。当時29歳でしたが毎日何を考えていたんでしょうか。 「世界がアルジェリア化しつつある」という指摘が的を得ていると思いました。テロ対策を考える上では必読の書です。2018/06/02

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