内容説明
昭和十七年春、十七歳の吉本は米沢駅に降り立った。それから二年半、吉本は米沢高工の学生として、東北の風土に包まれて青春の日々をおくる。―学友たちとの寮生活、宮沢賢治との出会い、次兄の死、時局下の葛藤など、戦後思想に屹立する詩人・吉本の末明の時代を、米沢在住の著者が克明にたどる。
目次
米沢時代の吉本隆明(米沢遊学以前;昭和十七年(一九四二)
昭和十八年(一九四三) ほか)
吉本隆明氏に米沢高等工業学校時代を聞く(米沢高工進学の動機;佐藤誠教授とともに正気荘へ;米沢での生活 ほか)
回想の米沢高等工業学校時代と吉本隆明(正気荘のこと;学生時代の想い出;応化寮のことについて ほか)