出版社内容情報
「立ち技最強」といわれるタイの国技ムエタイ。そこには数百年にわたる知られざる前史があった。絶えざる戦乱の時代、他国の侵攻に対抗するために戦場でみがかれた戦闘技術は、一瞬で人体を破壊する投げや関節技など、極めて危険で実戦的な技を含んでいた。危険な技を制限しスポーツとして体系化したのが現在の姿である。ならばその「起源」とは──。
インド古代叙事詩『ラーマーヤナ』、ルゥシー(仙人)、英雄ナレースワン、アユタヤの地を跳梁するサームーレイ(サムライ)……伝説と歴史の闇の奥に見え隠れする武技をつないだ人々の姿。長年東南アジア諸国を放浪し、実地で「古式ムエタイ」を学んだ著者がその真の姿をあきらかにする決定版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
活字スキー
12
【ムエタイの強さの秘密はワイクーにある。ワイクーとは「師を礼拝する」ということじゃ。拳士は祈る。師の師の師……とさかのぼり、最初の師の霊と一体化する】「立ち技最強」との呼び声も高いタイの国技ムエタイ。グローブをはめてリングで戦う現代ムエタイが成立するまでのルーツを探る。それは様々な民族や文化が入り乱れしのぎを削る歴史と伝統の物語。てか、ムエタイのルーツって……えっ!?【「最初の師、っていうのは……?」「聖なるラーマ」】2024/11/20
kazu
1
キックボクシングを始めたので書籍としてムエタイを学ぼうとして手に取った一冊。感想としては大変楽しく読めた。ムエタイの成り立ちとタイの古武術をイラスト付きで筆者の体験と共に解説している。 トレーニング法も記載がありますので私自身のトレーニングにも取り入れたりしました。 ついては武術だけでなくトレーニング後ケアについても記載がありましたので大変参考になりました。2024/12/12
kun_maa(หมา)
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立ち技最強と言われるタイの国技ムエタイのルーツを自分の経験をもとに詳らかにしている興味深い本。技についてのイラストも多くてわかりやすかった。読んでいたら昔タイで見たムエタイの試合やトニー・ジャーの映画を思い出してまた観たくなった。2025/02/17