出版社内容情報
江戸時代の城が蘇ったら素晴らしいかもしれない。しかし、そこにはさまざまな難問が。大地震や火災などに対する安全性は確保できるのか。誰もが入れるバリアフリーは実現できるのか。そもそも復元天守は〝本物〟なのか、文化財なのか。誰のための、何のための建築物なのか。
内容説明
江戸時代の城が蘇ったら嬉しい、しかし…大地震や火災などに対する安全性は確保できるのか。誰もが入れるバリアフリーは実現できるのか。そもそも復元天守は“本物”なのか、文化財なのか。誰のための、何のための建築物なのか。
目次
1 名古屋城・天守木造復元のゆくえ(プロローグ 近世城郭の到達点、名古屋城;天守木造復元計画はこうして始まった;名古屋城跡の「本質的価値」はどこにある?;木造天守の建築は許可されるのか?;奇襲作戦、現天守先行解体!?;石垣補修と基礎構造の見直し;誰のための天守木造復元か)
2 各地の城郭復元・修復事情(プロローグ 観光立国と文化財保護;熊本城―熊本震災からの復興の象徴;首里城―沖縄県民のアイデンティティの象徴;姫路城―日本の世界遺産第一号;江戸城―江戸城天守は東京のランドマークか? ほか)
著者等紹介
毛利和雄[モウリカズオ]
1948年生まれ。早稲田大学第一政治経済学部卒業。元NHK解説主幹。文化財報道に長年携わる。日本イコモス国内委員会会員、日本記者クラブ会員、文化財保存全国協議会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かじうら
2
名古屋に住む人間としてこれからどうなっていくのかを考える為に読みました(というか最近ではこの話の報道がされてない気がする...)河村市長の木造復元宣言から始まり、天守部会と石垣部会の確執、基礎構造、避難経路、石垣の補修、バリアフリーの問題などが時系列にまとめられててわかりやすい。また各地の城郭の復元、修復事情も書かれていて名古屋城はどうあるべきかをより深く考えさせられます。いち名古屋市民としては木造天守も見てみたいが現在の天守を耐震補強し、櫓や門の復元など周りの整備をしてほしいかなと思います。2024/09/01
Ryuji Saito
0
2024年43冊目。2024/09/01