出版社内容情報
大和王権とは一線を画していた筑紫連合王国の盟主・筑紫君と新羅の媛の間に生まれた磐井。その非凡な才により連合王国の大王に推戴され、筑紫の国々に繁栄をもたらした。大和の大王・継体に仕掛けられた戦を有利に導きながらも、民の平和のためにその身を引いた磐井の生涯を描く。
内容説明
六世紀の始め、北部九州八女の地に巨大な岩戸山古墳を築いた大王がいた。風雲急を告げる朝鮮半島をめぐり、大和の大王・継体に仕掛けられた戦いを有利に導きながらも、人びとの平和を願い、その身を引いた筑紫の大王・磐井の偉大な生涯を描く。
著者等紹介
太郎良盛幸[タロウラモリユキ]
1945年福岡県八女郡矢部村生まれ、八女市在住。1968年熊本大学教育学部社会科卒業。1968~1999年福岡県立浮羽東高等学校・八女高等学校・久留米農芸(久留米筑水)高等学校・黒木高等学校社会科教諭。1999~2006年福岡県立福島高等学校定時制・黒木高等学校・三池工業高等学校教頭・校長。2006年福岡県立三池工業高等学校退職。2007年より岩戸山歴史資料館館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あいくん
16
☆☆☆太郎良盛幸さんは八女市在住です。1968年から福岡県の高校社会科教諭です。2006年に退職されました。そのあとは岩戸山歴史資料館の館長を務めています。「筑紫の国造磐井の反乱」で知られる山の豪族磐井について追いかけた小説です。磐井は地理的にも近い朝鮮半島情勢を大和王権よりも正しく把握していたとみられます。磐井は反逆者ではなく、進取の気性に富んだ英傑だと太郎良さんはいいます。この小説が縁となって八女を訪れてほしいということです。八女の古い町並みや岩戸山歴史交流館は訪れましたが、風情のあるところでした。2021/04/30