出版社内容情報
「一冊の本だけしか売らない書店」誕生前夜
ベストセラーとして話題を呼んだ単行本がついに文庫化!前代未聞の「一冊の本だけを売る書店」として、今や国内はもとより海外からも注目を集める銀座「森岡書店」。その人気書店誕生前夜の物語。大学卒業後、本と散歩に明け暮れたモラトリアム期、神保町の老舗古書店で日々勤しんだ修業時代、その後、茅場町というビジネス街で古書店を成功させるまでをリリカルに描く。「店内にはシューベルトのニ単調ソナタがブツ、ブツという音とともに鳴り響いていた。たしかにこちらもあまりに牧歌的に長すぎる。LPレコードのかなたのピアニストも、二律背反のなかでもがいているのだろうか」「私のようなものがこの時期に独立することは、荒海に飛び込んでいくような行為ではないか。独立はとんだ落とし穴なのではないか」「見渡すかぎりの荒れ地。風はそのあいだを土煙を巻いて、侘びしく吹き抜けた。住所はさしずめ東京中央区無番地といったところだろう。私はそこに古本屋を開いてしまった」(本文より)。本を愛する人、書店、ブックカフェを開いてみたい人、書店に関わる人すべて必読の一冊。解説はエッセイストの酒井順子さん。
内容説明
前代未聞の「一冊の本だけを売る書店」として、国内はもとより海外からの注目も集める銀座・森岡書店。そんな型破りな店の誕生前夜の物語。散歩と読書三昧の青年が神田神保町の老舗古書店に飛び込み、波乱の修業時代を経て、個性的な古書店を開業、成功させるまでをリリカルに描く。「見渡すかぎりの荒れ地。風はそのあいだを土煙を巻いて、侘びしく吹き抜けた。住所はさしずめ東京都中央区無番地といったところだろう。私はそこに古本屋を開いてしまった」。本を愛する人、書店を開いてみたい人、書店に関わる人すべて必読の一冊。
目次
1 「本」と「散歩」の日々(中野ハウス;古本を求めて神保町通い;予算は二〇〇〇円 ほか)
2 「一誠堂書店」の日々(入社試験;配属は一階の売場;落丁調べとブラシ ほか)
3 「森岡書店」の日々(ここで古本屋をはじめたい;独立のスイッチ;買いつけはプラハとパリ ほか)
著者等紹介
森岡督行[モリオカヨシユキ]
1974年山形県生まれ。「一冊の本を売る書店」がテーマの株式会社森岡書店代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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