目次
永遠の青い海
1 帰島(海;永田浜正月;雨水節 ほか)
2 土の道(土の道;白露節;この世界という善光寺 ほか)
3 祈り(祈り;ひと;この永劫という事実の中で ほか)
著者等紹介
山尾三省[ヤマオサンセイ]
1938年、東京・神田に生まれる。早稲田大学文学部西洋哲学科中退。77年、家族とともに屋久島の一湊白川山に移住し、耕し、詩作し、祈る暮らしを続ける。2001年8月28日、死去
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感想・レビュー
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新地学@児童書病発動中
56
文壇とは無縁のままに、屋久島で農業をしながら、詩を書き続けた山尾さんの詩集。癌が見つかって、亡くなるまでの晩年の作品を収録。子供たちのおむつをほすことに喜びを感じる詩が良かった。普通の人なら、偽善と感じるかもしれないが、山尾さんは本当に喜んで、ほしていたのだろう。そのような雑事を心を込めて行うことが、人生で一番大切だと思わせてくれる生き方を貫いた人が山尾さんだった。2013/03/21
アナクマ
19
(p.104)夜も昼も絶えず/春も秋も絶えることのない/雨のような銀色の光がある/母が逝き/その年が明けて/世界孤独という言葉をはじめて持った時に/その光が/はじめてわたくしに届いた/それは/不断光と呼ばれている/ほとけの光/◉屋久島に生きた詩人の作。2018/10/31
shiro
0
ご自分の妻と子に対する感謝の思い。己の死と向き合う姿勢。三省さんの身近なことを詠んだ詩が好きだ。2010/06/08