内容説明
奴隷が奴隷でありながら、いかに真の自由を手にするか―。異色の古代哲学者から学ぶ「不惑」の生き方・考え方。
目次
第1部 認識を正す―「我々次第であるもの」とは何か(自由に至る唯一の道は「我々次第でないもの」を軽く見ることである;病気や死や貧乏を避けるならば、君は不幸になるだろう ほか)
第2部 感情の奴隷から脱する(人々を不安にするものは、事柄それ自体ではなく、その事柄に関する考え方である;君を侮辱するのは、君を侮辱していると見なす、君の考えなのである ほか)
第3部 人間関係のしがらみから自由になる(「傷つけられた」と君が考える時、まさにその時点で、君は実際に傷つけられたことになるのだ;自分自身にそう思われるだけでよい。それで十分である ほか)
第4部 真に成長し、よく生きる(秘かに待ち伏せしている敵であるかのように、自分自身を監視しているのである;「私は美しい馬を持っている」と言うな ほか)
著者等紹介
荻野弘之[オギノヒロユキ]
上智大学文学部哲学科教授。1957年東京生まれ。東京大学文学部哲学科卒業、同大学院博士課程中退。東京大学教養学部助手、東京女子大学助教授を経て99年より現職。2016年放送大学客員教授。西洋古代哲学、教父哲学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アキ
84
西暦50年から135年頃まで生きた古代ギリシャのストア派の哲学者エピクテトス「提要」の新訳を、マンガと解説で紹介していて理解しやすい。1980年代から英語圏でストア派への関心が高まっているらしい。「いかに生きるべきか」この本で気づかされる考え方が多く読んで良かった。以下、印象に残った言葉「他人をも自分をも非難しないのが教養のできた者のすることである」「何事に際しても私はそれを失ってしまったとは決して言うな」そもそも返したのだ「あらゆる関心は自分の心に向けるべきである」「侮辱されたとはそうみなす君の考えだ」2020/09/13
ホッパー
62
漫画で分かりやすく説明してくれるのでとても読みやすい。エピクテトスの考え方もシンプルで優しい。気を張りすぎて疲れた時に、また読みたくなる良い本でした。2021/08/29
Koichiro Minematsu
52
我々次第でないものは軽く見る。心象の対象にするのは我々次第であるもの。奴隷の哲学者エピクテトスの影響を受けたマルクス・アウレリウス「自省録」に次は挑戦です。2021/10/24
てつのすけ
39
恥ずかしながら「エピクテトス」という哲学者を知らなかった。 本書を読み、一番心に残ったのは「快楽を遠ざけることで、どれほど君は喜び、自分で自分を讃えることになるかわかるだろう」という言葉だ。 自分のため、目の前にある楽しみ(例えば、自分自身の場合、テレビを観ることやネットで時間をつぶすこと)を遠ざけ、読書や勉強に時間を費やそうと、あらためて認識した。 今年一冊目として、いい選択をしたと思った。2020/01/04
タナカ電子出版
34
面白い😆奴隷哲学者エピクテトス最高☺️♥️構成がいい👀‼️なぜこんなに面白いのか⁉️私が思うに、それはドラえもんと同じ構成なんです✨のび太が泣きつくドラえもんが道具だす❗奴隷が泣きつく奴隷のエピクテトスが思考法を提案‼️一緒なんです♥️でも、何か切ない✨ドラえもん的な夢のある道具なんて存在しない😢スマホやネットは夢を与える道具にはなり得ない😢自分のコントロールできない事は諦める😢切ないが地道な成長🚶奴隷からの解放は身体だけではなく心からも解放される生き方を提案👴2020/01/26