出版社内容情報
日常を逸脱した存在や現象である「怪異」は、恐怖の対象として忌避されてきた。しかし同時に、怪異は好奇心を刺激して多くの人々を魅了してきた。私たちはなぜ「怖いもの見たさ」で怪異をのぞき込み、怪異と戯れてしまうのだろうか。
怪談師、心霊術、分身、透明人間、キューピッドさん、『トワイライトシンドローム』、妖怪と地域文化、意味が分かると怖い話――多様なジャンルの事例から、怪異と遊びとの関係性を描き出す。
怪異を自らの手で日常生活へと呼び込む心性に迫り、怪異が単なる恐怖の対象ではなく娯楽やエンターテインメントとして受容されてきたことを、文学研究や民俗学、社会学、宗教学などの視点から照らし出す。作家・川奈まり子との座談会も所収。
執筆者(以下、執筆順)
大道晴香/伊藤龍平/斎藤 喬/一柳廣孝/永島大輝/構 大樹/今藤晃裕/橋本順光/橋迫瑞穂/市川寛也/川奈まり子
内容説明
怪異は、恐怖の対象として忌避されると同時に、好奇心を刺激して多くの人々を魅了してきた。怪談師、心霊術、分身、透明人間、『トワイライトシンドローム』、「意味が分かると怖い話」―怪異が娯楽や趣味としても受容されてきたことを、多角的な視点から照らし出す。
目次
第1部 怪異を語る(幽霊に萌える、怪異で遊ぶ;語り継がれる狸合戦―阿波における憑依と遊戯;怪談師の時代;「意味が分かると怖い話」とは何か―「似ている話」を探して、作って、読み換える、遊び)
第2部 怪異を表現する(分かたれた「己」で、遊ぶ―森〓外「不思議な鏡」が映し出す分身譚の愉しみ;大正、“霊交術事件”の夏―奇術としての心霊術;透明人間現る―隠れる物語から露わにする物語まで)
第3部 怪異を操る(一九八〇年代の「こっくりさん」―降霊の恐怖を払拭する「キューピッドさん」の戦略;怪異と「遊ぶ」装置―『トワイライトシンドローム』を手がかりに;怪異に学び戯れる人々―妖怪文化を育む虚構の共同体に着目して)
特別座談会 怪異を創る楽しみ
著者等紹介
一柳廣孝[イチヤナギヒロタカ]
1959年、和歌山県生まれ。横浜国立大学教育学部教授。専攻は日本近現代文学・文化史
大道晴香[オオミチハルカ]
1985年、青森県生まれ。國學院大學神道文化学部助教。専攻は宗教学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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