内容説明
日本人はどう恰好よく生きたか。恰好よいとはどんなスタイルか。武勇を頼むスサノオと情を重んじるオオクニヌシの二つの生の元型から、自分をメーキャップする「カワイイ」子まで、恰好よさに憧れて演じられてきた多彩な生の思想と作法を再現する初めての生きかたの美学史。再生すべき生のモデル、再演したいライフスタイルがここにある。
目次
スサノオとオオクニヌシ―武勇と好色の二つの基本系譜
ますらお道―中央の期待する人間像
「みやび」にあそぶ―私世界の生活美学
つわもの道―時代がつくる男の生態
「世」を遁れる―公世界の否定と逃走
悪党道―京童の喝釆する男の姿
「わび」尽くす―みやび世界の超克
武士の道―公世界に生きる男像
「いき」を生きる―みやびとわびの止揚
任侠道―庶民の期待する男たち
「隠」を全うする―有心の風流・無心の風流
生きかたの美学―公世界と私世界の交渉
バサラと東京カワイイ―みやびとひなびの競演
著者等紹介
藤原成一[フジワラシゲカズ]
1937年、兵庫県生まれ。東京大学文学部卒業。日本大学芸術学部教授(2007年定年)を経て、現在、日本大学大学院講師、生存科学研究所常務理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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