出版社内容情報
一冊の古本との出合いが別の古本を呼び寄せる、果てしなく続く不思議な連鎖──。原稿紛失の話や編集者の習性、古本で儲けそこなった話や著者と編集者の微妙な関係など、黒子を脱いだ編集者が素顔をさらしてつづる、本と著者と出版社の世界。
"第1章 編集者、古本に出会う
古本にみる“嫌いな名前”の話
「原稿が書けない著者」と編集者
没体験の話
世に出ない遺稿の話
またまた原稿紛失の話
作家の自作朗読の話
古本にみる「序文」の競演
校正者の出てくる小説
検印を押す話
奥付を間違えそうになった話
第一創作集が出来上がったとき――真杉静枝の小説から
献本へのお礼の話
本盗人の話
川端康成のもう一つの顔
国文学者が書いた小説――坂本浩『時ぞ待たるる』ほか
第2章 出版史のなかの編集者と作家
古本が古本を呼ぶ話――昭和十年代の協和書院をめぐって
小田嶽夫『文学青春群像』をめぐって――竹村書房のことなど
ぐろりあ・そさえて寸描――神戸出身の出版人、伊藤長蔵のおもかげ
金尾文淵堂――その人と仕事
古きよき時代の編集者と文士たち――車谷弘の二冊の随筆集から
ある出版人の足跡――明石書房と青年芸術派
大阪の古い出版社――プラトン社・波屋書房・淑女社
二冊の編集者追悼集――『大森直道さんを偲ぶ』『回想の森一祐』
珍しい編集者批判
追悼、創元社・矢部文治氏
r> 「異本」の存在が古典を成立させる!――外山滋比古『古典論』
古本屋の仕事はおもしろい!――内堀弘『石神井書林日録』
ノンフィクション作家への道は厳しい!――佐野眞一『私の体験的ノンフィクション術』
美しき""物""に魅せられて――村田喜代子『人が見たら蛙に化れ』
あとがき
初出一覧"
内容説明
一冊の古本が別の古本を呼び寄せる果てしのない連鎖…。黒子を脱いだ編集者が素顔をさらしてつづる、著者と本と出版社の世界。
目次
第1章 編集者、古本に出会う(古本にみる“嫌いな名前”の話;「原稿が書けない著者」と編集者 ほか)
第2章 出版史のなかの編集者と作家(古本が古本を呼ぶ話―昭和十年代の協和書院をめぐって;小田岳夫『文学青春群像』をめぐって―竹村書房のことなど ほか)
第3章 フリー編集者の日常(古本で儲けそこなった話;編集者の習性 ほか)
第4章 編集者、本を読む(出版業界の論点をえぐる―佐野真一『だれが「本」を殺すのか』;聞き上手のコツを具体的に伝授―東山紘久『プロカウンセラーの聞く技術』 ほか)
著者等紹介
高橋輝次[タカハシテルツグ]
1946年(昭和21年)、伊勢市に生まれ、神戸で育つ。大阪外国語大学英語科卒業後、協和銀行(当時)に一年間勤める。1969年、創元社に入社。編集者として臨床心理学分野を開拓する。1992年、病気のために退社。現在、フリーの編集者
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