内容説明
女性にまつわる言説はなぜ良・悪という二項対立の構造でしか語られてこなかったのか。「悪女」や「良女」という概念を、文学作品や美術作品、女性芸術家、モダンガール、戦後の街娼表象などから検証し、女性身体とその表象をめぐる力学と社会構造を解き明かす。
目次
第1章 奴隷制擁護の小説とマミーの身体―「反アンクル・トム小説」から『風と共に去りぬ』へ
第2章 踊る女の両義性―ロイ・フラー『サロメ』を中心に
第3章 マリアンネ・ブラントのフォトモンタージュ―バウハウスにおける“もう一つの身体”
第4章 消費、主婦、モガ―近代的消費文化の誕生と「良い消費者/悪い消費者」の境界について
第5章 占領期日本の娼婦表象―「ベビサン」と「パンパン」:男性主体を構築する媒体
第6章 狼少女の系譜―現代美術における赤ずきんの身体表象
著者等紹介
笠間千浪[カサマチナミ]
神奈川大学人間科学部教授。早稲田大学大学院修了、博士(人間科学)。専攻は社会学、ジェンダー研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kenitirokikuti
1
第5章 占領期日本の娼婦表象 ー「ベビサン」と「パンパン」:男性主体を構築する媒体『メディア)▲パンパンは日本側からの呼び名であり、アメリカ側からは「ベビサン Babysan」と言った。糸目にしたベティ・ペイジといった具合。http://aboutjapan.japansociety.org/resources/content/5/8/6/3/images/Fig-4.jpg2016/06/24
みかん
0
こういう路線もありではある。4と5章面白い。主体になってはいけない女性2016/01/07