出版社内容情報
年間延べ1億人以上が利用する温泉好きの私たちが丸裸にされるウンチク本。縄文の遺跡から出発し、平安貴族のバカンス、戦国武将が刀傷を治療、江戸城に運ばれた温泉の湯、湯女の悲劇、戦争のための温泉研究とは、そして現代温泉事情までの温泉学入門書。
はじめに
第1章 上代の人々と温泉
1 縄文人も温泉好き?
2『風土記』にあらわれた温泉
3 半年がかりの温泉行幸
4 平安貴族のバカンス
5 入浴への意識の変化
第2章 武士の台頭と温泉利用の広がり
1 温泉で傷を治す
2 外の世界への興味
3 戦国武将の温泉活用法
4 共同の湯から個人の湯へ
第3章 神の領域から学問の領域へ
1 宗教と医学が未分化の時代
2 古方医学への回帰
3 江戸時代のプラグマティストたち
4 十六年かけた化学分析
第4章 旅ゆけば湯の香り
1 江戸城に運ばれた温泉の湯
2 サラリーマン武士のストレス解消法
3 遊び七分に信心三分
4 湯宿も世につれ旅につれ
5 湯女たちの悲劇
6 湯船を独占する
7 藩の命運をかけた温泉開発
8 湯をめぐる争い
9 勤皇の志士が集った温泉
10 海外に紹介された日本の温泉
第5章 人間の力を超える自然への畏れ
1 温泉神の不存在
2 温泉を発見したのは誰?
3 温泉をめぐるタブー
4 温泉を祀る巫女
5 蛇の象徴
6 毛の生える温泉
第6章 文明開化と戦
内容説明
日本人はいつから温泉に入っているのか?どうして混浴禁止になったのか?毛のはえる温泉とは?縄文時代からつづく温泉と日本人との長い付き合いが生んださまざまな物語をたどり、温泉の魅力と神髄をたっぷり紹介する文化読本。
目次
第1章 上代の人々と温泉
第2章 武士の台頭と温泉利用の広がり
第3章 神の領域から学問の領域へ
第4章 旅ゆけば湯の香り
第5章 人間の力を超える自然への畏れ
第6章 文明開化と戦争と
第7章 温泉地も個性化の時代へ
著者等紹介
八岩まどか[ヤツイワマドカ]
1955年生まれ。20代後半に、昔ながらの湯治場をめぐり、観光旅行ではない温泉の良さを再発見。以来、温泉の歴史、文化、民俗に興味を覚えて執筆活動を展開。ほかにも、匂いやセクシュアリティなど、皮膚感覚といえる領域にも活動を広げている
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