出版社内容情報
近代化との相克のなかであぶり出された「血税一揆」「トラホーム」「狐憑き」「座敷牢」など、さまざまな「事件」に投影された民衆の心性・コスモロジーの変容と、国家による「死の共同体」へと統合されていく過程を透視する転換期の精神史。新装版。
はじめに――厄災の「民俗」あるいは歴史の記憶からの出立
1 〈迷信〉と感情教育
(1)「血税一揆」の民俗的心性
「血取り」「膏取り」の流言/「血税一揆」の生成/「血取り」のフォークロア/〈異人〉のフォークロア/〈異人〉の再生
(2)トラホームと感情教育
文明開化と〈迷信〉/〈迷信〉のあぶりだし/病いと衛生/トラホームの出現/「迷信を避けよ」/感情教育への水路
2 狐憑きから「脳病」「神経病」へ
(1)狐憑きの民俗
狐憑きの報道/近世の狐憑き論/生活世界での狐憑き/民俗治療と処遇
(2)精神医学の狐憑きへの視線
狐憑きのフィールド・ワーク/ベルツの狐憑き論/呉秀三の狐憑き論/門脇真枝の狐憑き論
(3)「脳病」「神経病」のイデオロギー
「脳病」「神経病」の来歴と流布/感覚・知覚の変容/「脳病」「神経病」薬の効能/「脳病」「神経病」の通俗化/イコン
3 座敷牢と幻視する霊魂
(1)座敷牢の生産
相馬事件と「精神病者監護法」/座敷牢の実態/座敷牢のフォークロア
(2)狐憑きから妄想へ
狐憑きの試練/「芦原将軍」の闘争/「妄想」考/パロディスト「
内容説明
近代化との相克のなかであぶりだされた「血税一揆」「トラホーム」「狐憑き」「座敷牢」などさまざまな「事件」に投影された民衆の心性・コスモロジーの変容と、国家による「死の共同体」へと統合されていく過程を透視する転換期の精神史。
目次
1 「迷信」と感情教育(「血税一揆」の民俗的心性;トラホームと感情教育)
2 狐憑きから「脳病」「神経病」へ(狐憑きの民俗;精神医学の狐憑きへの視線;「脳病」「神経病」のイデオロギー)
3 座敷牢と幻視する霊魂(座敷牢の生産;狐憑きから妄想へ;出口なおの近代 日常性批判)
4 近代日本と霊魂の行方
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
佐倉
渋江照彦
-
- 電子書籍
- フータくん(4) 藤子不二雄(A)デジ…




