クリティーク叢書<br> 響きと思考のあいだ―リヒャルト・ヴァーグナーと十九世紀近代

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クリティーク叢書
響きと思考のあいだ―リヒャルト・ヴァーグナーと十九世紀近代

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  • サイズ B6判/ページ数 505p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784787210265
  • NDC分類 762.34
  • Cコード C1310

出版社内容情報

19世紀近代の根源史としての意味をもつヴァーグナーの「綜合芸術」作品。その弁証法的世界を読み解きながら、魔術的「陶酔」の彼方にある批判的・反省的な「覚醒」の可能性を提示する──ヴァーグナーから読み解く近代の文脈。

Ⅰ 序にかえて

Ⅱ ヴァーグナーの問題状況――神話・近代・革命
  1 ヴァーグナーの神話作用
  2 「革命」の概念をめぐって
  3 神話・近代・革命の絡み合い

Ⅲ ヴァーグナーの「綜合芸術作品」の構想
  はじめに
 第1章 「革命」から綜合芸術作品への途上
  1 パリのヴァーグナーと「革命」への志向
  2 「ヴィーベルンゲン。伝説に発した世界史」をめぐって
   (1)伝説に発した世界史
   (2)史劇から神話へ
  3 「芸術と革命」について
   (1)芸術史の構想
   (2)近代批判の構図
 第2章 綜合芸術作品の理念と現実
  1 『未来の芸術作品』と『オペラとドラマ』について
   (1)ヘーゲルからヘーゲル左派ヘ――フォイエルバッハの位相
    A ヘーゲル批判の開始
    B ヘーゲル哲学の可能性の射程
    C ヘーゲル批判の二つの方向
    D フォイエルバッハの思想
    E フォイエルバッハと時代状況
   (2)『未来の芸術作品』について
    A 「人間と芸術一般」
    B 「芸術的人間とそこから直接的に派公としてのローゲ
   (5)『指環』における音楽の構造――いくつかの場面を例にとって
    A 『ラインの黄金』序奏から第一場にかけての場面
    B 『ヴァルキューレ』第二幕第二場のヴォータンとブリュンヒルデの場面
    C 『ジークフリート』第三幕第三場の場面
    D 『神々の黄昏』第三幕「ジークフリートの葬送行進曲」の音楽
  おわりに

Ⅳ ヴァーグナー問題の構図
  1 「ニーチェ対ヴァーグナー」問題をめぐって
   (1)傾倒から批判への岐路
   (2)ロマン主義との訣別――ルサンチマンの彼岸ヘ
   (3)ニーチェのヴァーグナー批判の要諦
   (4)「もう一人のヴァーグナー」としてのニーチェ
  2 アドルノのヴァーグナー認識とヴァーグナー以降の音楽的思考
   (1)はじめに――ボードレールの「モデルニテ」概念
    A モデルニテ
    B ボードレールのヴァーグナー像
    C 「過去」と「今」の弁証法
   (2)アドルノのヴァーグナー認識について
    A 微視的(ミクロローギッシュ)な視点
    B 美的仮象について
    C

内容説明

十九世紀近代の根源史としての意味をもつヴァーグナーの「綜合芸術」作品。その弁証法的世界を読み解きながら、魔術的「陶酔」の彼方にある批判的・反省的な「覚醒」の可能性を提示する。

目次

ヴァーグナーの問題状況―神話・近代・革命(ヴァーグナーの神話作用;「革命」の概念をめぐって;神話・近代・革命の絡み合い)
ヴァーグナーの「綜合芸術作品」の構想(「革命」から綜合芸術作品への途上;綜合芸術作品の理念と現実)
ヴァーグナー問題の構図(「ニーチェ対ヴァーグナー」問題をめぐって;アドルノのヴァーグナー認識とヴァーグナー以降の音楽的思考)

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