出版社内容情報
はなまるフードサービスは、首都圏を中心に惣菜・弁当の製造販売店16店と飲食店2店舗を展開している企業です。SCやエキナカへの出店により、2014年度以降売上げが2倍増と、急成長を続けています。
ですが、はなまるは順風満帆で来たわけではありません。多くの中小フードビジネス企業が頭を抱えている「人の問題」が大きく立ちはだかりました。
店をオープンしても、当日まで働く人を手当てできず、「このまま人を集められなければ会社は潰れてしまう」といった窮地に追い込まれました。人材不足を乗り切ろうと既存の社員に負担をかけたせいで離職を招くといった悪循環に陥ることになります。
危機感を募らせたはなまるは、リクルート活動に真剣に取り組みました。募集から、面接、試験、採用、教育まで、人材に困らない体制づくりに邁進したのです。その結果、募集費は従来の2分の1に削減でき、逆に年間採用数は2倍増となりました。
本書は、はなまるの実際の募集・採用の取り組みに焦点を当てるとともに、その背景となった著者自身の経営理念の遷移も取り上げています。
貧しい家庭に育った著者は、お金を稼ぐためがむしゃらに働きますが、その姿勢に疑問を感じたことをきっかけに、経営の目的が、お金儲けから利益追求へ、利益追求から顧客満足へ、そして顧客満足(CS)から従業員満足(ES)へと変わり、それが「人の問題」を解決することにもつながったのです。
「人の問題」に悩む企業にお読みいただきたい一冊です。
内容説明
人手不足の問題は大変深刻でした。ある店舗をオープンした時、募集費に350万円を掛けて応募者はダブルワークの1人。「このままでは商売をやっていかれない」そんな危機的状況から、どのように人を集めて苦境を乗り越えてきたかを本書では紹介。「人の問題」を解決した実例満載。
目次
第1章 人集めの大失敗
第2章 募集費削減、応募者激増
第3章 「店はお客様の為にある」
第4章 年商16億円の惣菜ビジネス
第5章 人材を「人財」にする
第6章 「共育」のすすめ
著者等紹介
川名勝経[カワナカツノリ]
株式会社はなまるフードサービス代表取締役/株式会社横浜マネジメントコンサルティングJPS代表取締役。1959年2月、神奈川県川崎市生まれ。20歳で焼鳥屋を起業したが、営業不振で閉店。借金返済のため大学を中退し、数々の飲食店で働きながら、外食産業の経営を学ぶ。87年、オーナーから営業不振のレストランを買い上げ、再び経営を担う。95年、商業界主催の商業界ゼミナールに参加。倉本長治先生の「店はお客さまのためにある」の理念に出合う。96年、中食産業に進出するため、(株)はなまるフードサービスを設立。惣菜屋「はなまる」1号店を神奈川県川崎市で開業。同年、産業能率大学情報経営学科(通信課程)に入学。2013年、はなまるダイニングセレクトの業態開発により、駅ビルを中心に首都圏への出展攻勢が始まる。18年、中小企業診断士の登録を経て、(株)横浜マネジメントコンサルティングJPSを設立。現在、惣菜専門店16店、飲食店2店を経営する傍ら、外食・中食の専門コンサルタントとして、売上拡大、原価低減、資金繰りなどの指導で全国を飛び回る。公的機関を中心に、「人の問題」をテーマとする講演活動を精力的に行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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