目次
0 複素関数論のための実関数論
1 複素数とは何か
2 複素関数
3 複素関数の微分
4 複素関数の積分
5 級数展開と留数
著者等紹介
山本直樹[ヤマモトナオキ]
1976年生まれ。1999年東京大学工学部計数工学科卒業。2004年同大学大学院情報理工学系研究科博士課程修了。カリフォルニア工科大学研究員、オーストラリア国立大学研究員を経て、慶應義塾大学理工学部物理情報工学科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おりぜる@論文終わるまで読書可能時間激減
8
復習のために読んだ。電子版。直感的理解を助けるような図が多く読みやすかった。また、過度に数学的に厳密過ぎず、逆に簡潔すぎることもなく、バランスが良いと思った。「なぜその概念を考えるのか、どういった意味があるのか」が説明されているので、初学者に向いているかも知れない。2020/04/04
shin_ash
5
量子確率論の本を読んでいてヒルベルト空間の本を読んでこいときた。どちらも話は複素数を含んでいる。これまで二乗したら-1程度の雑な理解で、複素数に関しては見て見ぬフリをしていたが、観念して向き合うことにした。できるだけわかりやすい本と言うことで本書を手に取った。本書はそう言う読者層を想定しているのか、実数と関数の復習をしてから実数との共通点を確認し、そこから複素数ならではの特徴を解説していく。グラフに描けないとか、uv平面への写像とか認識を新たにすることで理解が深まっていく。難しい話だが楽しく読めた。良書。2024/12/25
御光堂
5
非常に分りやすい複素関数の教科書。187ページとそれほど厚くはないが、密度が濃い。上手な教師の講義を聞いているように要点がつかめる。実変数の関数から入り比較したり、説明の順番や、他の教科書には見られない視点からの問題提起など、構成にも工夫がある。練習問題も多く解答も載っている。初心者向けだと思うので、これをマスターしてからもっと難しい教科書に行くのが良いのだろう。2019/01/18
BIN
4
タイトル通り複素関数論の基礎で、留数定理まで解説されています。ただ数学的厳密性は少し足りない印象だが、初学者にもわかりやすくするために直感的な理解の仕方やイメージをつかみやすい文章になっていて非常に良いものでした。例題も同じ問題を使って、章が進むごとに簡単になっていく表現もよかった。2023/10/02
shin
3
何でこんなことするの、という意味を試行錯誤を元に教えてくれるため、それぞれのトピックがきちんと入ってくる。 使えればいいという人はまずこれで、厳密な議論が必要な人も、まずはここで意味を掴んでおくと良さそう。2017/11/05