出版社内容情報
《内容》 ・痛風の病態、診断から治療まですべてを網羅。
・痛風の背景にある高尿酸血症について、最新の知見をもとに考察。
・痛風との鑑別が必要な疾患やプリン代謝異常症にも言及。
・尿酸とは何か、プリン体とは何かなど、基礎的事項についても分かりやすく解説した一冊。
《目次》
第1章 プリン体とは
1)プリン体の役割
2)プリン体の合成と分解
第2章 尿酸とは
1)尿酸の分解と排泄
2)尿酸の生理的な作用
第3章 高尿酸血症とは
1)血清尿酸値の正常範囲は7.0mg/dl以下
2)血清尿酸値に影響する因子
3)高尿酸血症,痛風の遺伝
第4章 高尿酸血症となるメカニズム
1)尿酸が過剰につくられる場合
2)尿酸が排泄されない場合
3)尿酸産生過剰型と排泄低下型を鑑別する方法
第5章 痛風とは
1)痛風の症状は
2)痛風の診断は
3)痛風の経過と死因
4)痛風の歴史
第6章 痛風の正しい治療
1)急性関節炎の治療
2)食事療法
3)薬物療法;尿酸排泄を促進させる薬
4)薬物療法;尿酸の生成を抑制する薬
5)薬物療法;尿酸を分解する酵素ウリカーゼ
6)薬物療法;尿アルカリ化剤
7)無症候性高尿酸血症は治療が必要か
第7章 痛風とまちがえやすい病気
1)痛風によく似た仮性痛風
2)稀な塩基性リン酸カルシウム結晶沈着症
3)多くの関節が痛む慢性関節リウマチ
4)過剰使用による変形性関節症
5)急増している外反母趾
第8章 痛風に合併しやすい病気
1)高血圧と動脈硬化
2)寿命を縮める肥満と高脂血症
3)最近急増した糖尿病
4)最も恐ろしい腎臓障害
5)再発しやすい尿路結石
第9章 プリン代謝異常症
1)レッシュ・ナイハン症候群
2)PRPP合成酵素活性亢進症
3)アデニン・ホスホリボシルトランスフェラーゼ欠損症
4)アデノシンデアミナーゼ欠損症
5)プリンヌクレオシドホスホリラーゼ欠損症
6)5'-ヌクレオチダーゼ欠損症
7)アデニロサクシナーゼ欠損症
8)AMPデアミナーゼ欠損症
9)キサンチン尿症
10)低尿酸血症
内容説明
わが国では昭和30年代より痛風・高尿酸血症が増加してきた。日本民族では腎臓から尿酸を排泄する能力が低い人が多いことと、食事の欧米化とアルコール飲料の摂取増加によるものと考えられる。痛風・高尿酸血症の発症する機序などはかなり解明され、診断も極めて容易である。また、すぐれた治療薬も開発されており、適切な治療がなされれば健康人とまったく同様の生活が可能で、予後も良好である。しかしながら、尿酸の体内における役割など、解明されるべき課題も多い。第2版では、実地診療に携わる医師にとって参考となるように最新の知見についても解説し、文献を掲載した。
目次
第1章 プリン体とは
第2章 尿酸とは
第3章 高尿酸血症とは
第4章 高尿酸血症となるメカニズム
第5章 痛風とは
第6章 痛風の正しい治療
第7章 痛風とまちがえやすい病気
第8章 痛風に合併しやすい病気
第9章 プリン代謝異常症
著者等紹介
西田〓太郎[ニシダユウタロウ]
昭和39年信州大学医学部卒業。昭和40年東京大学物療内科入局。昭和46年医学博士の学位取得。昭和53年東京大学物療内科助手。昭和57年東京外国語大学助教授。昭和58年~平成4年東京大学医学部非常勤講師併任。昭和60年~平成10年東京外国語大学教授・保健管理センター所長
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