出版社内容情報
宮内倫也[ミヤウチトモヤ]
著・文・その他
内容説明
なぜこの薬剤が使われるのか。類書とは異なる切り口で、安全かつ効果的に処方するためのロジツクを解説します。
目次
前置き 精神疾患は実在するのか
第1章 プライマリケアにおける精神障害の診断(症状の方向性;症状の経過 ほか)
第2章 向精神薬を使う前に知っておきたいこと(ネットワークとしての理解;神経伝達物質と受容体 ほか)
第3章 向精神薬を作用機序で分類する(D2受容体遮断(+α)薬
モノアミン作動薬 ほか)
第4章 プライマリケアで向精神薬をどう使うか(サイコセラピーの考え方;プラセボリードインを活用せよ! ほか)
著者等紹介
宮内倫也[ミヤウチトモヤ]
精神科医。2009年新潟大学医学部医学科卒業。名古屋大学医学部附属病院で前期研修の後、名古屋大学医学部附属病院精神科。2013~2017年名古屋大学大学院医学系研究科(満期退学)。現在は民間の精神科病院に勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Iwata Kentaro
11
献本御礼。これは実に良い本。まさに非専門家向けで、薬の説明のみならず、疾患概念やサイコセラピーなどとの関連性、薬理作用や理論付け、症候に応じたアルゴリズム、そして専門家の助力を得るタイミングなど微に入り細に入り説明している。文章は柔らかいが、推奨はシャープでしかもオーセンティック。こういう文章は信頼できる。似たような本は何冊か読んだが個人的には近年のベストです。惜しむらくは表紙。20年前の医学書のような装丁で、もうちょっとなんとかならなかったのか、と思う。2022/09/21
ソーシャ
2
精神科薬物療法の考え方を著者の本音を交えつつソフトな語り口で解説した一冊。専門外の医師向けとのことですが、脳内ネットワークや受容体と薬理作用の話がかなり細かく解説されていて、ついていくのはけっこう大変です。薬理学の解説だけでなく、心理療法についても触り程度のコンパクトな解説があるので、薬物療法の位置づけがわかりやすくなっているのもいいですね。2022/09/19