内容説明
芭蕉と、繋がる。蕪村に、応える。五七五のスペックに、失われた風景が刻まれる。日本人を応答させてやまない俳諧・俳句から“京の都”の立役者“近江”に迫り“都と鄙”の魅力を引き出す文化論。
目次
第1章 新・都鄙問答―近江の文化的景観(芭蕉の近江、蕪村の京;文化的景観と俳諧・俳句 ほか)
第2章 俳諧・俳句と民俗学―原郷論へのアプローチ(俗事・俗情と俳諧の関係性;俳諧・俳句の応答可能性とは ほか)
第3章 蕎麦と河豚
第4章 ノラを歩き花を愛でる蕪村(蕪村の植物句の概要;俳諧と山野草・人里植物 ほか)
第5章 ふなずし考(近現代のふなずし;俳諧・俳句とふなずし)
著者等紹介
篠原徹[シノハラトオル]
1945年中国長春市生まれ。民俗学者。京都大学理学部植物学科、同大学文学部史学科卒業。専攻は民俗学、生態人類学。国立歴史民俗博物館教授を経て現在、滋賀県立琵琶湖博物館館長。従来の民俗学にはなかった漁や農に生きる人々の「技能」や自然に対する知識の総体である「自然知」に目を向ける(「人と自然の関係をめぐる民俗学的研究」)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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