目次
第1部 自閉症の研究(自閉症研究はどこをさまよったか―ラターの迷走と言語観の混乱;自閉症と発達障害の研究の過去と未来;障害とは何か―精神遅滞の本質)
第2部 心の発達(身ぶりや指さしはどのような表現なのか;乳幼児の精神発達のしくみ)
第3部 発達の理論(発達の理論はどんな問題をかかえているか―一九世紀の哲学の遺残;療育理論とこども観の後退―TEACCHプログラムの問題点)
第4部 精神医学と関連領域(精神医学と言語学―こどもの言語習得過程の研究;精神医学からみた行動学―エソロジーは人間の現象を説明できるか)
第5部 心の研究と私たちの時代(こどもの心と登校拒否;人間の心の研究と三浦つとむの遺産)
著者等紹介
黒川新二[クロカワシンジ]
1950年北海道旭川市生まれ。1975年北海道大学医学部を卒業し、神戸大学病院で児童精神医学を学んだ。その後、兵庫県立こども病院、北海道立精神衛生センター、市立札幌病院静療院に、児童精神科医師として勤務した。また、神戸大学教育学部、北海道教育大学札幌分校、北海道大学短期医療学部等で、非常勤講師として児童精神医学の講義を行った。2013年黒川メンタルクリニックを開設し、自閉症の児童・青年・成人の診療を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Asakura Arata
2
読み直してみた。こんなにラターをディスっていたことに驚き。当事者のひとはこの本を読んでどう思うだろうか?2024/08/01
Asakura Arata
1
コミュニケーションの概念をもう少し広げた「精神的交通」がキーワード。この能力の欠如が自閉症の原因ということなのだろうか。いまいちよくわからなかった。そうなると、自閉症のその他の特性は2次的なものになるが、結局、「精神的交通」が困難であるという生来的な中枢機能の障害ということになるのではないか? かなり難しい内容なので、私の頭には分かりにくかった。 アメリカのプラグマティズムやイギリスの経験主義を批判しているが、子どもも含めて50人以上診なければならない外来では、そうも言ってられない。 2017/04/12
-
- 和書
- 涙の味 ハーレクイン文庫