内容説明
1983年、モハメド・ヤヒヤ・アリはモロッコ占有地・西サハラの首都ラユーンで生まれた。祖先は郊外で遊牧生活をする砂漠の民・ベドウィンだった。アリと仲間4人は難民キャンプに向けて砂漠踏破を敢行。かれらの意地と誇りと不帰順の魂を活写する砂漠の民の物語。
目次
第1話 モロッコ占領地・西サハラからの脱出(迫害、砂の壁・地雷、砂漠)(アリの海;アリの脱出;アリの砂漠)
第2話 アルジェリアの難民キャンプに合流(難民の生活、45年の難民受難史、難民の指導者)(アリの難民キャンプ合流;アリと脱出第一号のエルワリ;みんな占領地からの脱出者 ほか)
第3話 アリの穴から世界を覘く(アフリカ、アメリカ、ヨーロッパ、国連)(チェンジした世界?嘘!;ノーチェンジのモロッコ;チェンジできないアリと難民たち ほか)
著者等紹介
平田伊都子[ヒラタイツコ]
大阪生まれ、ジャーナリスト。SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表
川名生十[カワナキジュウ]
北海道生まれ、国際フォトジャーナリスト。カダフィ大佐、アラファト・パレスチナ大統領、ラフサンジャニ・イラン大統領、シェイク・モハンマド・ドバイ首長、アブデル・アジズ西サハラ大統領、ボカサ中央アフリカ皇帝などの撮影。WSJPO(西サハラ日本代表事務所)代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぶ
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前回のソマリアに続いてアフリカ最後の植民地西サハラ、正式名サハラ・アラブ・民主共和国に挑戦。宗主国はヨーロッパ列強ではなく同じアフリカのモロッコ。国連の議決を無視して占領・圧制を続ける国。モロッコの圧政に協力してるのがイスラエルと聞くと、かって虐殺の憂き目にあった国が今はする側に立っていることにユダヤ人の運命を感じる。国連も所詮無力。日本人でアフリカの地図に西サハラと書かれた地域があることにさえ気がつかない人が多いと思うのに、日本人の女性が書いていることに驚いた。モロッコにスペインの飛地がある!2021/08/29