目次
序章 有機的連帯をこえて
第1章 方法
第2章 舞台・アクター・シナリオ
第3章 被害の諸相と制度上の要因
第4章 自治会による住民運動
第5章 マスメディア
第6章 行政の論理
第7章 歴史的位相
終章 いやいやながらの民主主義
著者等紹介
早川洋行[ハヤカワヒロユキ]
1960年静岡県生まれ。滋賀大学教育学部教授。横浜市立大学文理学部卒業。中央大学大学院文学研究科博士課程満期退学。名古屋大学より博士(社会学)取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Nさん
4
2007年刊行。社会学者である著者が産業廃棄物問題を通して住民運動を体験。本書は環境問題を一つの事例研究に止めず、住民運動を軸とした社会学の諸理論を再検討している点に価値があるだろう。住民運動論~環境社会学をレビュー、既存の研究には満足しない著者。単なる歴史的記述に終始せず、対抗的な文脈だけにとらわれない住民の「動き」をドラマとして見つめ、社会学者がそこにどのような「意味」を見出だせるかにこだわる。不法廃棄の問題は一筋縄では行かないようだ。続編の『虚飾の行政』(2012)もセットで読むと良い。(→続く)2021/02/28