内容説明
カーニバル、お針子、映画祭、そして家族…記憶の引き出しにしまってあった面影たちが、ある日心の扉を静かにたたく。海の都ヴェネツィアで、かつて時を共にした人たちへの追想と愛惜。喜びと哀しみが今新しくよみがえってくる。
目次
潟のなかの暮らし
潟のラブストーリーズ
舌の思い出
ヴェネツィア以前
仕事
家族
著者等紹介
辻田希世子[ツジタキヨコ]
1965年、大阪生まれ。上智大学外国語学部比較文化学科卒業。広告代理店にてコピーライターとして働いた後、1995年、イタリアへ留学。ヴェネツィアに移住し、ライターをしながら、ヴェネツィア大学、ボローニャ大学で日本語を教える。元イタリア記者協会会員。2007年、日本に帰国。2019年にHPトリリンガル・マムを開設、イタリアおよび英語に関するエッセーと情報を発信している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いっこ
3
ヴェネツィアでイタリア人との結婚生活を送りながら、ライター、大学で日本語を教えるなど仕事もしていた著者だが、離婚を契機に日本に帰国。現在はトリリンガル・マムというHPを開設されているそうだ。ヴェネツィア時代の日々のくらしを力むことなく語っていて、聞き流す(読み流す)ところあり、思わず聞き入るところあり、友達の話のよう。「仕事」の章で電車通勤のエピソード、しょっちゅう遅れるトレニタリアの運行、ホームの混沌や車内の雰囲気が観光客だった私の脳裏にも蘇り、一番面白かったかもしれない。2024/11/08