内容説明
通貨取引への課税を通じて、通貨投機を抑制し、世界の貧困問題の解決のための財源確保と国際機関の民主化をめざすトービン税構想。世界を席巻する新自由主義的グローバリゼーションに抵抗し、「もう一つの世界」をめざすグローバルな社会運動によって構想された実践的対案。
目次
序章 トービン税の起源―金融的グローバル化につながっていったものへの懸念
第1章 通貨投機を抑制する税
第2章 税収、管理および使途
第3章 通貨取引税は技術的に実行可能である
第4章 いかにして通貨取引税を実現すべきか?
結論 金融の奪回はオルタナティブな経済政策を実行に移すための出発点である
解説 トービン税とグローバル市民社会運動
著者等紹介
ジュタン,ブリュノ[ジュタン,ブリュノ][Jetin,Bruno]
フランス、パリ・ノール(パリ第13)大学経済センター経済学教員。自動車産業の社会的生産モデル、発展途上国の労働市場と労働組織、金融市場の規制などを研究。ATTACフランス学術委員会メンバーで、資本規制、通貨取引税、その他国際公共財と開発の金融のためのグローバル課税問題を担当。グローバル課税を支持して欧州議会で証言、世界社会フォーラムに参加。関連論文多数。現在はタイで自動車多国籍企業の分析をしている
和仁道郎[ワニミチロウ]
1962年生まれ。横浜市立大学国際総合科学部教員。東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。国際金融論・ヨーロッパ経済論などを研究
金子文夫[カネコフミオ]
1948年生まれ。横浜市立大学国際総合科学部教員。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。多国籍企業、ODA、FTA、東アジア共同体などを研究。横浜アクションリサーチセンター、トービン税研究会、オルタモンド会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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