目次
両統送立期の禁裏文庫と伏見宮本の成立
『新続古今集』の選進をめぐって―後花園天皇期の禁裏文庫
文明期の禁裏における歌書の書写活動
戦国期の禁裏の蔵書と古典学
後陽成天皇の収書活動―文学関係資料を中心に
後水尾天皇の歌書の書写活動と禁裏文庫
東山御文庫本『古官庫歌書目録』と岩瀬文庫本『官本目録』の成立
近世天皇家への古典学の継承
後西天皇の歌書の書写活動
江戸時代前期の禁裏における冷泉家本の書写活動
霊元院仙洞における歌書の書写活動
霊元院仙洞における古記録の収書活動
著者等紹介
酒井茂幸[サカイシゲユキ]
1973年長野県生。2003年早稲田大学大学院博士課程修了。博士(文学)。同国立歴史民俗博物館研究機関研究員。2005年日本学術振興会特別研究員。現在、埼玉大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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山がち
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内容が専門的すぎるのと、私の関心とはやや異なっていたために、全体的に読みにくいと思われることがあった。百人一首注釈などの歌学が、宗祇などの伝授者を通じて宮中に伝わらなくとも、三条西家を媒介にして伝わるようになるなど、その蔵書から歌学的な需要が見出すことができるというのは面白いことであると思う。また、禁裏と院の蔵書とはまた別の物であり、院が禁裏から本を借りそれを手許において研究するといったスタイルもまことに興味深く、またその返却に際しても古今伝授や後者に必要なものは手許に残されるというのもまた面白いと思う。2014/06/01