内容説明
核戦争!しかし、…この4人のうちの1人が、この人類未曽有の大惨事のなかを奇跡的に生き抜いた。そして彼女は、この破壊しつくされた大地を厚く覆う死の灰のなかにさえ、生命を蘇らせようと試みる新しい人類の母親になっていく…
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
topo
6
地球規模の核戦争とその後を四世代に渡り描いた物語。第一章が圧巻。緊迫からの絶望、そして命を繋ぐことへの執念が迫力ある筆致で描かれ物語世界へと没入。SFテイストな後半も面白い。 地球の、人類の、とある一族の滅亡からの復活は壮大な叙事詩のよう。2022/11/06
ドラマチックガス
6
知り合いからの紹介。核戦争の発生とその後を描いたもの。篠崎書林は『風が吹くとき』を最初に日本に紹介した出版社らしい。色々納得。主人公がかわりながら3つの時代を描く。頁を捲る手が止まらない第一部に対し、第二部と第三部はやや退屈だった。正直、第一部だけでもいい気がする…。最後の展開は面白かったけど、超能力に頼る必要があったのかは疑問。あと、最初の家系図は完全にネタバレなのでなかったほうがよいと思う。といろいろ文句ばかりにみえるけど、貴重な読書経験だった。やはり第一部の絶望感が強烈だった。2020/11/11