内容説明
国の宝から「世界の宝」へ。発掘調査で分かった新事実から建築の魅力、近現代の動きまで―松本城を誇りに思い、知り尽くす無二の「400年」完全詳説本。「国宝松本城を世界遺産に」推進実行委員会設立20周年記念。
目次
巻頭インタビュー 松本城を誇りに思い、理解することから―春風亭昇太
巻頭寄稿 城郭の世界遺産を考える(岡田保良)
数字でみる松本城
第1章 近世以前の松本城
第2章 近世の松本城
第3章 松本城の魅力と価値
第4章 近現代の松本城
第5章 世界文化遺産登録に向けて
第6章 新聞記事でたどる松本城
特別寄稿 日本城郭史上における松本城天守の価値(麓和善)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yoneyama
11
世界遺産登録運動に向けた出版というちょっとあざとい動機の出版ながら、よくまとまった松本城資料集として発見が多かった。林城時代から武田信玄征服時代の前史含め、明治以降、堀を埋められ遊園地や噴水もできて、二の丸は旧制中学や裁判所が建ち、いかに蔑ろにされながらもかろうじて生き延びてかの図板資料や写真が豊富で、頁をめくるのが楽しい。現時点での数ある松本城入門本の集大成と言えるのではないか。世界遺産登録に向けての見地から、国内の現存天守などとの比較記事も楽しい。今後の松本の町作りには松本城下復元は必須と思う。期待。2023/09/29