内容説明
諏訪大社にはなぜ上社と下社があるの?大盛り上がりの御柱祭、これだけ人々を熱くさせる諏訪信仰って何?『古事記』では負け神だった建御名方神が、武神として崇められたのはなぜ?そもそも、諏訪の神さまってどんな神さま…?
目次
建御名方神の巻―諏訪大社の祭神は意外に複雑(まずは『古事記』をひもときます;いろんな神さま大集合? ほか)
大祝の巻―神さまだけど神じゃなかった?(諏訪に現人神がいた;武士の時代の大祝)
神長の巻―勝ち残るカギは記録と心得よ(筆頭神職としての誇り;78代がつないだ重み)
ミシャグジの巻―降ろして付けて、また上げて(ミシャグジって何?;ミシャグジ神事は何のため ほか)
著者等紹介
北沢房子[キタザワフサコ]
1958年上田市生まれ。出版社勤務の後、文筆家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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翔亀
39
【諏訪4】先日の雪の北横岳登山の帰りに寄った諏訪湖博物館に山積みとなって販売していたので読んでみた最新の諏訪本。著者は、信州の温泉とか寺社巡りなどの旅ガイド本を手掛けてきたライターだが、諏訪大社の御柱祭に行って、これほどまでに人を熱狂させる諏訪信仰って何??と古文書教室に通って足掛け4年間。その成果の報告本だ。諏訪の古文書を旅した記録、といってよいだろう。確かに諏訪が気になって古文書に向かうという気持ちは良く分かる。諏訪は「古事記」からすでに登場するし、室町時代以降の多くの古文書が残されている。そして↓2020/03/18
鯖
21
謎が謎を呼ぶ諏訪信仰について古文書から探る本。…どうやってみてもトンデモ本にぶちあたってしまう分野なので、どんなものかなあと思ったけど、きっちりしてて分かりやすくてよかった。諏訪信仰の入門にも最適。しかし御柱祭にミシャグジ神に、ホント謎が多いよなあ。守矢の現当主早苗さんへのインタビューもあって、とても面白かった。養子縁組を考えていられるそうで、いろいろなものが少しでも残り、あるいは伝わるといいなあと思う。2021/04/11
toshi
10
本文にも登場する母校諏訪清陵高校の日本一長い校歌に「思へば遠し千早振る建御名方の英霊や…」という一節が有るので建御名方神は諏訪に関係が有るんだろうなと思っていたけど、詳しいことは何も知りませんでした。そもそも信仰心というものは全くなく、神様の存在なんてまるで信じていませんが、地元の文化には興味が有るので読んでみた。「個人の研究成果をまとめて自費出版」という感じで、もっと校正できなかったのか。黒ベタのイラストもいただけない。ちなみに「おみわたり」は「御神渡り」でなく「御渡り」が正解だったとは知らなかった。2020/03/12
tamami
6
ややゆるキャラっぽいタイトルではあるが、中身は到って真面目な探求書といった趣で、「諏訪の神様」について今までよく分からなかった多くのことを、霧が晴れるように教えられた。関係する史書や古文書について、専門家の解説が添えられていて分かりやすい。ミシャグジ神についての考察など、眼から鱗の思いがして、諏訪の歴史と民俗がもつ奥深さを改めて教えられたような気がする。また、諏訪研究の現状にも触れられていて、これから多くの人に「諏訪の神様」のことを知ってもらうための標準的なテキストになるのではないかと思う。2020/01/13
こばちん
5
諏訪大社参拝の予習として読んでみました。非常にわかり易く読み易いのですが、その分少々物足りない感も…。諏訪観光の予備知識としてはGood👍2023/07/10