感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
うさぎや
8
詩、散文、若しくは掌篇か。うつくしいまぼろし、あるいはわるい夢、あるいはどこかで見たことのある、けれど存在しない記憶のような。2026/08/22
rinakko
7
うとり、堪能した。硬質なことばの建築に目を瞠る。遠近法のもたらす眩暈。そして頽れていく予感に魅入られた。バラードの「時間の庭」にデルヴォーの「夜の汽車」が折り重なる眺めと言ったら…。ボルヘスや澁澤龍彦、ボッティチェリのナスタージョ・デリ・オネスティの物語、ラス・メニーナスとヘルマフロディトス、ピラネージ、バルテュス…と、差し出されるがままにその光と反射をたどっていくのは格別な読み心地だった。2026/10/07
ある計算円
6
山尾悠子の文章は、通常の散文が用いる文法や論理的な構成だけでは語り尽くせない。文を意味の伝達単位として完結させるのではなく、語の響きや連想、イメージの飛躍、語と語のあいだの余白までを素材として、一つの芸術作品を組み立てているように感じる。この人の作り出した印象を舌先に載せ、しばらく転がしていると、自然と香り高い味わいが滲み出てくる。2026/08/10
沙羅双樹
5
素晴らしい幻想小説であり、絵画のように色彩感が垣間見れる。山尾悠子好きな人だけじゃなく、芸術を愛する人たちにお勧め。2026/08/16




