出版社内容情報
気がつくと 私という島はギリシアになっていた
そのことを認めた日から私はギリシア人
私はギリシアを呼吸した すなわち自由を
何処にも存在しない 真空のような自由を
(「94 ギリシアとは」)
「多島海のような詩集。日本語の潮騒が、高橋睦郎の抱える多層的なギリシアを伝える」(蜂飼耳)。70年近い詩的履歴を注ぎ込んだ、150余篇を収める新詩集。
高橋睦郎[タカハシムツオ]
著・文・その他
目次
つい昨日のこと(一九六九年初夏;前三九九年四月二十七日;五月;蝉;息子よ;トロイゼンの桑の樹;姉と弟;クリュタイムネストラ主張する;アガウエがペンテウスに言う;予言 ほか)
殺したのは
異神来たる
家族ゲーム
私とギリシア―あとがきに代えて
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