ＳＳＳ

近藤 洋太【著】

思潮社（2017/07発売）

• サイズ ｷｸ判／ページ数 109p／高さ 22cm
• 商品コード 9784783735779
• NDC分類 911.56
• Cコード C0092

出版社内容情報

私は自分が息苦しかった
息苦しくて私なんかこの世からいなくなればいい
そのほうがどんなに楽になるか
でもこんなこと両親には絶対に言ってはいけない話
自分で解決しなければならないこと
（「?　卒業」）

存在することの不安
SSS―表向きには推理小説同好会、その実はかつて自死した学生のためにつくられた
“SOCIETY FOR THE STUDY OF SUICIDE”。
他者への違和をかかえ、生と希死念慮のはざまで揺れる6人の、涙のようにひりひりと澄んだ書き下ろし連作長篇詩。
装幀＝佐々木陽介

近藤洋太［コンドウヨウタ］
著・文・その他

内容説明

あたしは２２歳を過ぎて生きられないようになっている。自分が息苦しかった―表向きには推理小説同好会ＳＳＳ。存在することの不安をかかえ、生と希死念慮のはざまで揺れる若者たちの涙のようにひりひりと澄んだ書き下ろし連作長篇詩。

目次

１　不思議ちゃん―二〇一四年春・越前屋こゆきの独白
２　刺青―二〇一四年秋・古賀俊輔の独白
３　ＳＳＳ―二〇一五年秋・落合佑介の独白
４　ＤＯＬＬ―二〇一五年・上原愛美の日記（抜粋）
５　厭世―二〇一六年春・川田翔太の独白
６　卒業―二〇一七年春・前田詩音の独白

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[経緯]

自分がこの世の中に存在することの不安というのは、言い方は違うにせよ自分の中にもあるような気がする。自殺幇助の場面など詳細な描写が良い。それぞれのキャラクターについてもう少し深掘りしてほしい感じはした。希死念慮とひとことで言っても人それぞれだし、きっと「死にたい」には本当に死にたいという以外の気持ちも含まれているのでは。

2018/10/06