内容説明
「現代詩手帖」連載の表題作をはじめ、震災を前後して書かれた「花を奉る」「わたくしさまのしゃれこうべ」ほか収録。はじめての詩画集。
目次
幻のえにし
さびしがりやの怨霊たち
おしゃら恋唄
龍がお月さまに齧りつく
天の鳥舟
南瓜どのへ
於古世野魚万呂
夢やあわれ
蟇の蟇左エ門
創世記
檻の中の哲学
わたくしさまのしゃれこうべ
火種
精霊たちの浜辺
花を奉る
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kiho
11
言葉の響きと余韻に、凛とした力が…。対談の部分も興味深かった⭐2015/08/22
フム
10
ことしの2月に石牟礼さんの訃報を聞いた。東日本大震災に続いた原発事故の衝撃から水俣で起きたことを考えずにはいられなかった。それなのに『苦海浄土』は未読のままだ。いてもたってもいられず図書館で借りたのがこの詩集。石牟礼さんの言葉はどこからつむぎ出されるのだろう。私などに見えている世界よりももっともっと違うところから言葉が降りてくる。巻末の対談で「のさり」(天から授かる)という言葉を知り、そういうことなのだ…と何か腑に落ちた。2018/05/14
おおた
10
意外にも定型句の形をとる。しかし、それは童歌や民謡のように、地に根ざした言葉のリズムなのだった。「生死のあわいにあればなつかしく候 みなみなまぼろしのえにしなり」まぼろしであってもえにしはありがたいものです。2016/06/13
けんとまん1007
9
人は生きる。故郷に生まれ、大地に根ざし、祖先からたくさんのものを受け継いで生きる。そんなことを思う。だからこそ、そこを痛めつけ、壊してはいけないのだと思う。そうすると・・・・。さりげない日常の中にこそ、大切にしなければいけないものが、たくさんある。2014/09/23
カネコ
4
○2014/09/28