内容説明
数千年の言葉の厚みのうえに身を置きながらも、鋭く現代的な感覚を兼ね備える詩人は、詩の核心を「生命の最も言いあらわし難い枝葉の部分をつかまえることに過ぎない」と言い切る。七冊の詩集から愛情の詩を選んで訳出した、本邦初の日本‐台湾現代詩共同翻訳セミナーの成果。
目次
服のなかに住んでいる女
七夕彩色
憂色の北海道
神秘の花蓮
胞子の歌―エリオットに倣いて〈妻に与える詩〉
わたしの磁器の人形へ
真摯な愛
北半球日記
海中哺乳―鯨のように
戒厳令の夜
わたしの若い恋人―葉
手紙を読む
蓮霧
秘密
夢の穀粒
上邪