内容説明
香港を代表する詩人待望の邦訳選詩集。
目次
1 詠物と抒情(茶;道半ば ほか)
2 香港二三事(都市の風景;階段通り ほか)
3 中国の光と影(成都の朝;三蘇祠に問う ほか)
4 アジアの味(石焼ビビンバ;人面オリーヴ ほか)
5 異郷の朝(異郷の朝;プラハからのはがき ほか)
著者等紹介
也斯[イエース]
本名:梁秉鈞。1949年広島省新会生まれ、香港で育つ。香港浸会書院(現浸会大学)卒業。カリフォルニア大学(サンディエゴ校)比較文学博士。香港大学を経て、現在は嶺南大学人文学科研究所主任。香港を代表する詩人であるとともに小説家、エッセイスト、文芸評論家としても知られ、詩集、小説、エッセイ集、評論集、翻訳など多数の著作がある。2008年には四方田犬彦氏との往復書簡集『いつも香港をみつめて』(岩波書店)を刊行した
池上貞子[イケガミサダコ]
1947年埼玉県生まれ。東京外国語大学中国語科を経て、東京都立大学大学院修士課程修了。現在、跡見学園女子大学教授。2005年4月から一年間、訪問学者として香港の嶺南大学人文学科研究所に滞在(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きゅー
4
香港で育つも、アメリカに長く留学していた也斯の詩には、オリエンタルな中にもどこか異国の香りが漂っているように感じられる。それにしても『アジアの味』という、一見ふんわりとしたタイトルの詩集だがその味は複雑だ。たとえば石焼ビビンバという、ごく当たり前の食べ物についても「美しさの底には悲哀が隠されている」と言う。その詩では、具材一つ一つが人々の姿を象っており、石焼ビビンバはたんに石焼ビビンバなのではなく、多くの具材(人々)が集まって一つのハーモニーになるという意味を担っている。気楽に読もうとすると足元を掬われる2012/09/16
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