内容説明
あるときは軽快に、饒舌に、ちょっぴり憂鬱に、突如として不機嫌にも。この詩集で三井喬子が語るのは「受容」である。受容とは、終末と誕生とが謎めいたまま連鎖共生する深淵の言葉の地。愛撫される死者たちの水声が満ちる異郷の地。詩人はここからひとつの豊饒な水偏の地、実在の湿地帯にも思いを馳せる。実在と非在が混然と融合した三井喬子渾身の仮構詩集。
目次
悲しみには場所があって(草よ;ニセアカシア;はじめての朝;悲しみには場所があって;夏のゆびはみどりいろ ほか)
「来る」者(誰もが不在の夕暮れに;「来る」者;そこには光があり、風が吹く。;輪(和)
悲の南面 ほか)
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