目次
1 髑髏王(袱紗捌き;剥製師;ヒュドラ;諸世紀;ゴシック;肉体の悪魔;髑髏王;髑髏期;髑髏譜;髑髏王(風の周期)
髑髏王(火の周期)
宇宙のワイルドカード
裏切りのジャック
緑の歌)
2 幽霊興行(血まみれ砦・序;抒情死;メルトダウン紀;ドキュマン;血まみれ砦)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Moeko Matsuda
8
実は、この間に繰り返し読んでいました。ホラーの印象が強い広瀬大志さんの詩集。ホラーでした(そのまんま)。この中では「メルトダウン」が圧倒的に印象的。リフレインが呪術的だというのは『礫の楽音』でも話題になっていた。たしかに異様さと恐ろしさを感じる。呪いみたいだ。だけど、個人的に一番好きだったのはその次に収録されてる「ドキュマン」だった。時間を追っていくと途中が飛んでいるのにもかかわらず、言葉の方の世界観が違和感なく続いているように見えるところに、捩れがみえる。それが、なんだか妙に怖い。怖くていい。2022/05/31
桜井晴也
1
「完璧な三日月の鳴き声で見上げている施設が、空だ。/しおれた警句に誠実であることの陳述が、光だ。/膝をすりむきそうな芝生に照りかえった断層の臭いが、風だ。/亀裂の散在する封印された瞑想を定期的に脱輪する剃刀が、水だ。」2009/10/20
岡部淳太郎
0
何とも異様な言葉の世界。確かに詩を知らない人にいきなりこれを読ませるわけにはいかないよなー。現代詩は難解だと散々言われているが、この人の詩は難解さのレベルが違う。つうか、ひとりとんでもないところにぶっ飛んでいるという感じがする。2003/07/28