内容説明
駒尺喜美は漱石と同じように、「いかに生くべきか」の問題を、みずからを大所高所において論じるのではなく、自分の生きる場にひき据え、周囲の人々との関わりのなかに見つめ、つかみとろうとした。遊びにおいても、学問においても、暮らしにおいても、常に自分の感覚を信じ、自分の頭で考え、自分の理想を追求し、自分の愛を貫くことに全力投球する人であった。大阪船場に生れ、少女時代は秋月恵美子に夢中になり、大谷高等女学校卒業後、京都人文学園、法政大学に学ぶ。「芥川龍之介論」「漱石論」「五木寛之論」『魔女の論理』などを著し、血縁にたよらない「友だち村」をつくる。
目次
第1章 生い立ち
第2章 娘時代
第3章 学者への道
第4章 修業時代
第5章 漱石からフェミニズムへ
第6章 実りの季節
第7章 女たちの拠点づくり
第8章 別れのとき
駒尺喜美略年譜
著者等紹介
田中喜美子[タナカキミコ]
東京都生まれ。早稲田大学文学部フランス文学科卒業。グループわいふ代表取締役、政治雑誌『ファム・ポリティク』編集長。1976年~2006年まで30年間主婦の投稿誌『わいふ』の編集長をつとめたほか、さまざまな出版活動や市民運動を展開。1997年に立ち上げた「ニュー・マザリングシステム(NMS)研究会」では、子育ての通信教育講座を開設し、丁寧なマン・ツー・マン指導で多くの母親の支持を集めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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