内容説明
子どもたちの発言に潜む哲学的問いかけがいかにユニークであり、子どもとの対話が、知的・哲学的にいかにおもしろいものであるかを本書ではじめて実証した。また、子どもの知的能力を過小評価し、幼稚だとしてかたづけてしまうおとなたち、月並みな会話や考えしかできなくなってしまっているおとなたちへの告発の書でもある。
目次
第1部 子どもは小さな哲学者(疑問;遊び;推論;ピアジェ ほか)
第2部 子どもとの対話(幸福;欲求;物語;チーズ ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
踊る猫
26
子どもは多分、相対的により限られた語彙や知識の中で考えなければならないため、傍から見るとトンチンカンな発想をしてしまうものなのだろう。だが、その発想の中にこそ柔軟な感性を養うヒントは存在しうる。哲学的問いをこじらせないよう、著者のマシューズはフルコンタクトで子どもたちの問いに向き合い、考え抜く。それは大人が勝手に子どもの中に理想の人間像を見出して満足したいからではなく、子どもを(柄谷行人的な意味で?)他者と見做し共生したいからでもあるだろう。子どもたちの豊満な想像力をどうソフトランディングさせるか問われる2021/02/14
こひた
0
子供は思いもよらない論理力、洞察力を発揮する。認識が環境によるものとはいえ、思索の可能性は無限のごとく広がる。2015/06/16
kuro
0
めも 子どもとの対話の過程2020/09/07