内容説明
本書は、有機化学の入門を学習してきた学生を対象にした教科書、学習参考書として執筆されたものである。内容は、まず有機化合物の立体構造について記述し、次に構造決定にきわめて有用な方法である、赤外吸収、紫外可視吸収、核磁気共鳴、質量分析法についてわかりやすく解説している。
目次
有機化合物の定義とその変遷―生体物質の化学から炭素化合物の化学へ
炭素化合物の立体化学―炭素の原子軌道と共有結合による異性の発現
有機化合物と構造異性体を中心とする異性体
立体異性体―立体配置異性
複数の不斉中心をもつ化合物の立体異性
立体配座異性と立体配置異性
互変異性と共鳴―構造式とπ電子の非局在化
電子の非局在化による分子の安定化
電磁波のエネルギーと有機化合物の構造
紫外線吸収スペクトル(UV Spectroscopy)
旋光分散(ORD)と円二色性(CD)
赤外線吸収スペクトル(IR Spectroscopy)
核磁気共鳴スペクトル(NMR Spectroscopy)
質量スペクトル(Mass Spectrometry)
原子の軌道と元素の性質
Hukelの分子軌道法
著者等紹介
卯西昭信[ウニシテルノブ]
1956年東京工業大学理工学部化学工学コース卒業。現在、福井大学名誉教授。工学博士
山口晴司[ヤマグチセイジ]
1969年大阪市立大学大学院理学研究科修士課程修了。現在、富山大学理学部助教授。理学博士
伊佐公男[イサキミオ]
1973年京都大学大学院理学研究科博士課程修了。現在、福井大学教育地域科学部教授。理学博士
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