内容説明
60年安保は遠い。闘いを担った青年達は皆、還暦を過ぎた。共に闘った友よ、革命は何処に行ってしまったのか。日本の労働者運動は何処か。―半生を労働者運動に捧げた著者が、最後に行きついたマルクス主義国家論。国家本質論に独特な展開。
目次
第1章 近代政治的国家とは何か(近代政治的国家こそ国家としての国家である;国家とは支配関係の幻想的反対物である ほか)
第2章 国家本質論の展開(国家の本質は共同精神である;国家とは社会と分離した存在である)
第3章 歴史的「国家」の理論(ポリスは都市「共同体」であって「国家」ではなかった;中世ヨーロッパに国家はなかった ほか)
第4章 現代国家論(経済のグローバル化と帝国主義の終焉;世界秩序と国家主義 ほか)
著者等紹介
野上浩輔[ノガミコウスケ]
1940年12月4日満洲ハルピン生まれ。1946年帰国。1959年12月東京学芸大学自治会委員長。63年10月退学(処分)。64年4月より自動車工場勤務。99年7月退職。本名、牛丸正彦
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