内容説明
本書は理工系大学2年生程度の半年間の講義の教材として使用可能なテキストあるいは自習書である。内容は、いわゆる複素関数論の初歩であるが、実解析の復習にも気を配った。概念の解説(定義)をまず行うのではなく、実験的推論や初等的な計算実行の過程などからの何らかの自然な数学的要請を経た後に、抽象化の訓練をしつつ概念を確実な形で体得できるようにした。さらに、解答つきの例題をかなり多く設けて、実際問題を通じての「考え方の獲得」と「計算の練習」ができるようにした。
目次
第1章 立体射影と等角写像
第2章 複素平面
第3章 複素関数の微積分
第4章 正則関数
第5章 基本的な正則関数
第6章 コーシーの2つの定理:―積分定理と積分公式
第7章 留数定理とその応用
第8章 正則関数のべき級数展開
第9章 有理型関数
第10章 正則関数の応用
著者等紹介
柴雅和[シバマサカズ]
1972年京都大学大学院理学研究科(修士課程)数学専攻修了。現在、広島大学大学院工学研究科教授。理学博士
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。