内容説明
多くの科学的研究の最終の目的は、研究対象の動きの予測あるいは制御にある。が、多くの応用分野で理論と実際との間の距離の著しさが痛感されている。本書では、この障害を除去するものは統計的データの解析であるとして、まず対象に関するデータの解析の結果に基づいて対象の特性を確認し、これによって制御の実現に進む道程を実例に従って解説する。
目次
1 何が問題か(取り扱おうとしている問題の意義;問題の具体的な形;統計的ダイナミックシステム;システム解析の目的;統計理論の使い方)
2 困難の実例(ロータリキルンとは;キルンの制御;初期の計算機制御;制御の実際と問題点;困難点の克服は何によるか)
3 基礎的な準備(確率論的な諸概念;定常時系列のスペクトル解析;自己回帰モデルのあてはめ;フィードバックシステムの解析;データ処理上の問題点;統計的制御系の設計)
4 成功の実例(キルンのスペクトル解析;変数の選択;制御系の実現;実験の成功によって得られた情報と実用化への道;まとめ)
5 計算プログラム(TIMSAC Package)(共分散関数計算;スペクトル解析計算 ほか)
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- 東洋思想の現代的意義