AIに意識は生まれるか

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AIに意識は生まれるか

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  • サイズ 46判/ページ数 256p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784781622279
  • NDC分類 141.2
  • Cコード C0040

出版社内容情報

AIと人類の未来は 「意識」が握っている。
そんな「意識」は神秘的だが、決して神秘ではない。
僕は意識を作ることで、そのことを示したいと思う。

AIに意識は生まれるのか? AIに人間は征服されてしまうのか?
そんな我々の不安や素朴な疑問は、ヒトの意識と大きく関係している。
では、ヒトの意識とはいったい何なのか?

3歳の時、
「マリモ」が生きているのであれば、マリモにも感覚はあるのだろうか? あるとしたらそれはどういうものなんだろうか?
と素朴な疑問を持った少年は、今日本最高峰の意識研究者となった。

意識という巨大なテーマのもとで、
哲学・神経科学・コンピューターサイエンス……と様々なジャンルの学問を
越境しながら、神秘に満ちた意識の世界をじっくりと解明し、
人工意識やAIのフロンティアについても語りつくす。

最後には神経学者であり、クオリア研究者でもある
土谷尚嗣氏との特別対談を所収。

【「はじめに」より】

僕がまだ三歳だったころ、家族旅行で北海道に行ったことがある。そのときのことだったと思うのだけれど、たぶん阿寒湖で、親が僕にマリモを見せてこう言った。

「このマリモはね、生きているんだよ」

その言葉から受けた衝撃を、僕は今も鮮明に覚えている。
といっても、まだ三歳児だったから「生命」とか「主観的経験」なんていう言葉は、もちろん知らなかっただろう。ただ、その時の衝撃を、大人になった今の僕の言葉で言い換えると、こんな感じになる。

「『マリモである』とは、どういうことなんだろう? このマリモにも感覚はあるんだろうか? あるとしたら、それはどういうものなんだろう?」

それからしばらく経ち、小学生のときの話。風が強いある日に、僕は一本の木が揺られるのを見ながら、こう思った記憶がある。
「この木は生きているんだろうか? 生きているなら、その場から動けずに風に吹かれ続けるって、どういう『感じ』なんだろう?」

子どもだった僕は、何がわからないのかもよくわからなかったけれど、研究者になった今なら、かつての僕の疑問に言葉を与えられる。
僕は、「意識」について知りたかったのだ。(中略)

現在の僕は、研究者として、意識を「作ろう」としている。
この本は、現在に至る僕の道のりをたどることで、みなさんにも備わっている「意識」の神秘と、それを神秘ではなくする方法があることに気づくまでの道のりを、追体験してもらうことを目的にしている。
それだけではない。人工の意識は、僕たちの生活を大きく変えつつあるAI(人工知能)と密接な関係にある。
もしAIが意識を持ったら、人類の将来は大きく変わる可能性があるからだ。

目次

1 世界はフィクションかもしれない
2 意識とクオリアの謎
3 意識を研究する
4 意識のありかを探せ
5 クオリアが作り出すフィクション
6 内側から見た意識
7 意識の統合情報理論
8 意識を作る
9 意識を持つAI
10 人工意識とクオリアの意味
対談 金井良太×土谷尚嗣 意識研究の「二重らせん」

著者等紹介

金井良太[カナイリョウタ]
株式会社アラヤ代表取締役。意識の神経基盤と計算原理の解明を目指して、神経科学とAI研究の融合分野で研究を続けてきた。2000年に京都大学理学部を卒業し、2005年にオランダのユトレヒト大学にてPhDを取得。その後、米国のカリフォルニア工科大学と英国のユニバーシティ・カレッジ・ロンドンで認知神経科学の研究に従事。2015年にはアカデミアを離れ、株式会社アラヤを創業し同社のCEOとして、サイエンスと経済の融合を掲げ、人工意識やニューロAI分野の研究と事業化に取り組んでいる。2020年からは内閣府のムーンショットプロジェクトのプロジェクトマネージャーとして、AIを活用したプレインマシンインターフェイスの開発を指揮している

佐藤喬[サトウタカシ]
1983年生まれ。フリーランスの編集者・作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mae.dat

264
“クオリア”は主観で、客観的事実を記載する科学とは相容れないものがあると、前から言われていました。でもその突破口は見出されているの。偉い、凄い。「意識の統合理論(IIT)」ってのが鍵を握っている可能性がありそうな感じですけど、詳細は難し過ぎて触れられないの。複雑と言うよりは、計算量が厖大になるのですって。人の脳って、エネルギー消費が激しいと言われますが、寧ろ偉いのではと思ったり。示された道筋でコンピュータ上に意識を持たせられるのかは分からない(理解困難なりに若干懐疑的だ)けど、チャレンジングで素晴らしい。2024/02/04

中玉ケビン砂糖

87
あくまでメインは「自己紹介と名刺」代わりの一冊として、肩肘いれないことを念頭に。毎度毎度秀逸なプレゼンをしてくれるのになぜか本業が全然うまくいかない「イエナガ先生1分解説」(NHK)をギュッと(しかし冗長に)濃縮したような内容だが「AIを導入する未来の是非は」「脅威は」といったありがちなテーマには必ずしも即していない。紙幅の多くが割かれている問題として「意識」そして「クオリア」は「お金かけてもいいからいいかげん煮詰めてはっきりさせたいよね」という哲学領域へもやや踏み込んだ立ち位置の論旨展開。2024/01/16

Tenouji

15
統合情報理論について、学問的位置づけが明確に書いてあり、いやぁ~、面白かった。自己フィードバックが織りなす、各部の集合体以上のものが、どのように立ち上がってくるのか、意識の研究は、今後が楽しみだなぁ。2024/02/12

Pustota

10
著者の経歴を辿りながら、意識研究のざっくりした流れを概観できて面白い。また著者の中に意識の仕組を追う科学者の目と、意識の神秘性を受け止める主観が両立している姿勢が好ましく思えた。内容では統合情報理論が難解だが興味深かった。2023/12/25

mim42

9
意識の科学を回顧録風なテイストで。読後感は「ブヴァールとペキュシェ」。注意の概念が語られるが著書の注意も移ろいがちなところが興味深い。付録の対談はエモくで👍著者の説に従えばGWS理論、IIT、反実仮想が三大基盤理論となりそう。意識とは「トップダウンの流れとボトムアップの流れが出会った時に脳内で発生する情報の共有」とのこと。a.k.a.GWS理論のブロードキャスト。また、現象的意識とアクセス意識は同じ実体の別側面だという主張、故にハードプロブレムは消えるが逆問題が爆誕し、客観世界の「存在」への懐疑も発生との2023/10/23

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