出版社内容情報
山内聖子[ヤマウチキヨコ]
著・文・その他
内容説明
あれは、約17年前。時給がいいという理由だけで働きはじめた居酒屋で、日本酒をたったひとくち飲んだことが、すべてのはじまりでした。ある日突然、日本酒に魅せられて、明けても暮れても日本酒のことばかり。そんな著者が、日本酒の味、たのしみ、醸造工程、歴史、現在、そして未来など、さまざまな角度からその魅力に迫り、改めて「日本酒って、いったい」と本音で向き合った、日本酒“偏愛”たっぷりの痛快エッセイ集。
目次
第1章 日本酒について考えていること(もしも、日本酒に出会ったなら;自分のすきな味がある ほか)
第2章 じっくり、つくられる(骨格をつくるもの 酒米 「山形正宗」「府中誉」;うつくしい脱皮 米をみがく 「獺祭」 ほか)
第3章 むかしの話(米にカビが生えたら;噛んでつくるお酒のこと ほか)
第4章 日本酒の今(日本酒をつくる人たち;日本酒は売れている? ほか)
著者等紹介
山内聖子[ヤマウチキヨコ]
呑む文筆家・〓酒師。公私ともに17年以上、日本酒を飲みつづけ、全国の酒蔵や酒場を取材し、「dancyu」や「散歩の達人」など数々の週刊誌や月刊誌などで執筆。日本酒に深い愛情を注ぐ一方で、ときに鋭い視点で酒質を洞察する。日本酒セミナーの講師としても活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すだち
43
山内さんの日本酒愛がびしびし来ます。酒づくりの詳しいことは知っても知らなくてもいいかな、って感じですが、蔵元の人達の熱意が伝わってきます。アルコールの中で日本酒のシェアは7%程度だそう。イベントや目新しい料理とのマリアージュで特別感や目新しさを演出するより、気軽に日常的に飲んでほしいという意見に賛成。日本酒はどんな料理にもどんなシチュエーションにも寄り添ってくれるのだから。買ったものが好みでないときは、煮物に使えば甘く仕上がっておいしいことも覚えておこう。2023/02/12
なっぱaaua
39
山内聖子氏は前著「蔵を継ぐ」に続き2冊目。日本酒愛に溢れていますが、日本酒初心者には難しい内容になっているので注意です。日本酒について、造り方、歴史と今という視点で著者の思う事を書かれたエッセイ。賛同することが多かった。日本酒なんて嗜好品。美味しいと思ったものを健康には配慮しながら好きなだけ飲めば良いのに、日本酒ファンって蘊蓄(自分に取っては必要のない)を語ってきたり、マウントをとるモノが多くてゲンナリすることが多いのよね。~続く~2022/06/27
tom
23
ワインは、熟した実をつぶして発酵させる。ワイン造りの基礎はとても単純らしい。日本酒も似たようなものだろうと思っていたのだけど、この本を読んで仰天。日本酒造りは、最初から最後まで苦労の連続なのだ。恐ろしく手間のかかるものだった、加えて、劣化が激しく、ずさんに管理していると、悲しいほどにまずくなる繊細な飲み物。長年、日本酒を飲んでいて、初めて知ったとばかり。お勉強になりました。申し訳ないけれど、私はウイスキーを飲む。日本酒を飲むのは、ほんのときどき。美味い日本酒がどういうものなのか、いまいち分からないのです。2020/08/30
たろさ
12
日本酒の作り方について、一般的な日本酒の本と違いあちこちの蔵元さんの話を交えて進むので面白い。生酒や無濾過と書いてあるものを特に好んで飲んでいたがこれからは色々試してみるのも良いかなと。日本酒好きなので「焼酎も日本の酒たがら日本酒」と言われるのは違和感がある。日本酒はハードルが高いと思われてるのも勿体ない。新政のNo.6は酵母の番号から?2020/11/28
鈴木双葉(全日本目が死んでる団団長)
6
私が読みたかった「初心者向けの最初の一冊」ではなかったなあ。でも、「夏の生酒には要注意」、「日本酒度は甘辛の目安としては問題あり」等、お役立ち情報あり。何より読んでて、「日本酒飲みてー!!」ってなります。/「国の名前を冠した酒など、日本酒の他に聞いたことがない」「焼酎だって日本のお酒なのに、なぜ清酒だけが日本酒と呼ばれるのか?」言われてみれば。/海外で製造された日本酒!チャンスがあれば飲んでみたい!2020/07/31