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出版社内容情報
熊代亨[クマシロトオル]
著・文・その他
内容説明
選択肢が多様に広がったからこそ、生き方が定まらない。リアリティと現実のギャップに戸惑う人びとへ、新たな指針を示す人生論。「成熟のロールモデル」が見えなくなった現代において、「若者」を卒業し「大人」を実践するとはどういうことか?
目次
第1章 「若さ志向」から「成熟志向」へ
第2章 「大人」になった実感を持ちづらい時代背景
第3章 「大人のアイデンティティ」への軟着陸
第4章 上司や先輩を見つめるポイント
第5章 後輩や部下に接するとき、どう振る舞うか
第6章 「若者」の恋愛、「大人」の結婚
第7章 趣味とともに生きていくということ
第8章 「歳を取るほど虚無」を克服するには
著者等紹介
熊代亨[クマシロトオル]
1975年生まれ。信州大学医学部卒業。精神科医。専攻は思春期/青年期の精神医学、特に適応障害領域。ブログ『シロクマの屑篭』にて現代人の社会適応やサブカルチャーについて発信し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
22
中年期を迎えた精神科医の、若者から大人へと変化していく人間としての心境、あるいは心得のようなものについてのエッセイ。ことさら若者であることにしがみついたりこだわったつもりはなくとも、納得できる部分も多いし、言われなくてもすでにこうなっているよと笑いたくなる箇所もある。そして思ったのは、いまはこの年齢からくる心境を新鮮に感じているけれど、さらに来る高齢者の仲間入りをしたときは、また違ったものが自分を待っているんだろうなということ。そのときにまた著者の言葉が読めたらいいなと思った。2018/03/31
Yuma Usui
20
『人生の椅子取りゲームに勝ったものだけが「大人」を始めるのに適した立場を獲得できる』の一文にナルホドと思った。就職や恋愛(結婚)に失敗して後輩や子供を持てない人が増えると(今後、新入社員が減るためより顕著)、誰かの世話をする「大人」の経験が貴重なものになっていく。凄い時代が来ているのだと驚いた。また、「若者」と「大人」のアイデンティティの違いにとても共感できたが、自分が思った以上に「大人」のアイデンティティが希薄な事に気付き少し凹んだ。未来を考えつつ目の前の事を頑張ろうと思う。2018/08/30
shikada
18
若者から大人になりつつある人への著者なりのメッセージを込めた一冊。若者から見ると、大人は身体的に衰え、人生の選択肢が少なく魅力がないように見える。しかし、若者も否応なく老い、友人たちも家庭を持って変わっていく。いつまでも若者気取りでいるのは不可能だ。では若者をやめて、上手く大人に着地するための方法論を解説する。大人の楽しみの一つは、後輩や子供(老いた自分より伸びしろが大きい)を育てて伸ばすことに楽しさを見出すこと。その他、加齢に伴って趣味や恋愛や結婚とどう向き合うか、現実的な処方箋が載っていて有益だった。2019/06/19
かなすぎ@ベンチャー企業取締役CTO
17
ベンチャーでマネジメント業務してる20代の若者が読むべき本だと思った。この本では、「大人」になるのは悪くないよっていう本だけど、やはりそう思わなかった。というよりは、「大人」になるは難しい。「常に新しいものを追いかけ、変化し続け、自分の可能性や要求を追いかけるのが『若者』で、そうではなく他人の世話をするのが『大人』」ってあるが、ここを読むと自分はまだまだ「若者」だし、「大人」になれるのはいつのことやらとなる。ただ、業務としては、マネジメントが多くて、これがストレスの原因なんだろうなって思う。2021/11/20
Q
17
リミテッド ●自分自身の変化や可能性を多少犠牲にしても世話をした相手が成長し変わっていくのをみると、そこに生きがいやモチベーションが ●大人になることを強制せず、されない社会ができあがった為、大人と若者の境目が曖昧に ●人は接点持たない他人、利害を共にしない他人にどこまでも無神経 ●何者にもなってないまま歳をとると何者にもなれなかった中年のアイデンティティに ▷若者のよさ、大人のよさ両方あるよね。私は今まさにその橋を渡っているところかな。その時々を噛み締めていくしかないと今の時点では結論づけてる2020/10/16