出版社内容情報
梶井基次郎[カジイモトジロウ]
著・文・その他
内容説明
不吉な塊が心を終始おさえつけていた―。なぜ人間は見すぼらしく壊れたものに魅きつけられるのか?梶井基次郎は生涯死と隣合わせに生きながら、表題の『檸檬』をはじめ『桜の樹の下には』『冬の蠅』などで、そんな人間の心の深淵を詩情豊かに表現し続けた―。「近代日本文学の古典」とも言われる小品群をあわせて漫画化。
著者等紹介
梶井基次郎[カジイモトジロウ]
1901~1932。大阪府出身。奉公先で肺を悪くして以後、病気と闘い続ける。高等学校留年中に荒れた生活を送り、志賀直哉の小説などに傾倒し始める。東京帝国大学在学中に同人誌『青空』を創刊し『檸檬』を発表。詩情豊かな短編を残すが、持病の肺結核により31歳で没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あーさん☆GWは墓参りをハシゴしました。暑くてバテました。
18
自分は漫画じゃない方が良さそう。2017/11/17
文学YouTuberベル
15
檸檬は原作を読んだ上で漫画を読みました。イメージがくっきりしたと思います。その他の作品は漫画を持ってしても理解が難しい世界観だ…ここからまた原作読んでみます。2019/05/15
ことり
10
授業で、表題作の檸檬をしているので、勉強も兼ねて読んでみました。全体的に、重苦しい詩のようなイメージ。また、漫画の面白さでそうしたのかもしれないけど、登場人物に梶井基次郎がいるところが面白い!Kの昇天とか、梶井基次郎ってKですもんね!本当にそうなのかな…と調べてみたくなります。お話では、冬の蝿が一番どきっとします。私を生かすも殺すもの気楽な条件があるとしたら…と考えると、暗く不思議な梶井ワールドにいってしまいそう。ぜひ、原文でも読みたい!2017/10/31
Taizo
9
日々生きていてモヤモヤっ、とする部分、そんな小さな変化を見逃さずに、「え、待って待って今のってなんだったん?」と立ち止まって考える。んで論理的に答えを出すんじゃなくて、多分こういうことなんだろうな〜ってとんでもない妄想を披露したりする。そんな誰もがするであろう妄想、その妄想の達人がこの梶井基次郎なんだろうね。桜の木の下には死体がないとおかしい、とか月に影が座れていったんだ、とか論理を超えたところで答えを出してくる、そんな男。半端ねえ。そんなんできひんやん普通。2021/02/16
国士舘大学そっくりおじさん・寺
9
梶井基次郎という人は、近藤勇と高杉晋作を足して2で割った様な風貌。文学より柔道着が似合う佇まい。そんな厳つい顔の男の脳内に繰り広げられる美的詩的世界。人間はあらゆるものに美を見出だすという梶井さんの結論には、美的風貌を持たなかった者の願望がありはしまいか?。それでも、短い一生の中から捻り出されたこの結論は、希望だ。2013/01/18
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