内容説明
本書の執筆に当り一番苦労したのは、百句に絞り込む作業だった。「選は創作なり」虚子の言葉が重く響いた。本当にこの百句でよいのか、より佳い句を見落としていないか…。自問自答はやがて亡き父との対話になっていった。執の句には、季語がどっしりと据えられている。また一語も動かしようのないところまで言葉をとことん切り詰めている。執は俳句の「型」を尊重し、その形式の恩寵を享受した。俳句は辛抱の文学だ。個の主張やレトリックが、俳句においてはいかに虚しいものかを知っていた。また「調べ」を重視した。言葉の風致で意味を描き出すのが俳句だとしていた。
目次
黛執の百句
全身俳人
著者等紹介
黛まどか[マユズミマドカ]
神奈川県生まれ。1994年「B面の夏」50句で第40回角川俳句賞奨励賞受賞。同年初句集『B面の夏』刊行。2002年句集『京都の恋』で第2回山本健吉文学賞受賞。2010年4月より1年間文化庁「文化交流使」としてフランスを拠点に周辺7か国で日本文化の発信と国際文化交流に尽力。スペイン・サンティアゴ巡礼道、韓国プサン―ソウル、四国遍路などを踏破。「歩いて詠む・歩いて書く」ことをライフワークとしている。オペラの台本執筆、校歌の作詞など多方面で活躍。北里大学・京都橘大学・昭和女子大学客員教授。2025年建仁寺西来院に「俳句涅槃図」を奉納、話題となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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