出版社内容情報
◆第一句集
麦の芽の風に逆らふ力あり
秋に蒔かれた麦が一月になると春草のように畑にあ…◆第一句集
麦の芽の風に逆らふ力あり
秋に蒔かれた麦が一月になると春草のように畑にあざやかに青い芽を出し、折からの寒風に萎えることなく自然に向かう力に着目した。確かな写実の眼と独自の感性をたたみこんだ句である。
(序より・能村研三)
◆自選十句
雪降るや空気しづかに重くなる
濁流のゑぐる力よ雪解光
初蝶に山野浮き立つひかりかな
渦むすび渦をゆるめて春の水
花冷の息整ふる一の弓
武蔵野の沸点桜ふぶきかな
トマトのやうな笑顔で負けず嫌ひなり
クリスタルの水飲める国小鳥来る
泣くことが言葉よ烏瓜まつ赤
原始鳥類の骨かと蓮の枯れきつて
内山花葉[ウチヤマカヨウ]
著・文・その他
目次
原始鳥類―平成十五年~十七年
青き鱗―平成十八年~十九年
畳の国―平成二十年~二十一年
クリスタル―平成二十二年~二十三年
ジュラ紀―平成二十四年~二十五年
しやらん―平成二十六年~二十七年
沸点―平成二十八年~三十年
著者等紹介
内山花葉[ウチヤマカヨウ]
昭和18年新潟県柏崎市に生まれる。昭和55年生涯学習講座俳句教室に入る。昭和61年「草紅葉」入会。平成12年「草紅葉」同人。平成15年「沖」入会、能村研三先生に師事。平成20年「沖」同人。俳人協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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