内容説明
患者の生き抜く生命に寄り添い、「何ができるのか」と日々悩みながらも人間発達の可能性を信じ、仲間とともに働きかける看護実践を通して人間のすばらしさを学び、ひとりの人間として成長していく看護師の姿を描いた看護の物語。
目次
1話 植物状態からの回帰を「情熱」で支え―10ヵ月の看護をあきらめず
2話 最期まで家でと願う患者さんのために―医療過疎の地に実現した在宅看取り
3話 インタビュー・被災者支援に24時間稼働した病院で―大震災のなかで知った人間の絆
4話 「雲の上」の家でも待たれているから―住み慣れた家での暮らしを支える看護
5話 インタビュー・ありのままを受け入れてくれる病院―患者さんの笑顔が生きる看護
6話 私たちはけっして見放さない―20数年間ひきこもりの女性との日々
7話 統合失調症で30年入院の患者さんを自宅に―一人暮らしを実現させたチーム力
8話 インタビュー・「最も困難な人に光をあてる」ことから―20年の看護人生を力づけてくれた言葉
9話 寝たきりの弟を助けてください―援助で立ち直った水俣病の兄弟
10話 子どもの権利と健康を守るために―看護師集団で地域の子育てを支える
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
OHモリ
1
●私が医師として働く診療所(法人)が加盟している民医連の医療機関であった看護関係の「いい話し」を10個集めた本。癌末期の入院患者さんをストレッチャーに乗せてお祭りに連れ出したり、車で入れない山道を何10分も歩いて訪問看護に行ったり、統合失調症で30年も入院していた患者さんを在宅に帰したり・・・並大抵な努力ではできないし、「常識」からは外れているけど「患者さんの立場になった」「患者さんに寄り添った」「あきらめない」医療がわしら民医連の原点(?)というか医療活動の大きな要素なので、日頃からわりと見聞きしている2014/11/26